塩尻市議会 > 2021-03-08 >
03月08日-03号

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  1. 塩尻市議会 2021-03-08
    03月08日-03号


    取得元: 塩尻市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-26
    令和 3年  3月 定例会          令和3年塩尻市議会3月定例会会議録                 第3号---------------------------------------            令和3年3月8日(月曜日)---------------------------------------               議事日程(第3号)                       令和3年3月8日午前9時30分開議第1.一般質問                  2番 樋口千代子君                  8番 横沢英一君                  12番 山口恵子君                  5番 小澤彰一君     ------------------------------◯出席議員(17名)    1番  丸山寿子君             2番  樋口千代子君    3番  赤羽誠治君             4番  平間正治君    5番  小澤彰一君             6番  篠原敏宏君    7番  中野重則君             8番  横沢英一君    9番  西條富雄君             10番  青柳充茂君    11番  金子勝寿君             12番  山口恵子君    13番  牧野直樹君             14番  古畑秀夫君    16番  中村 努君             17番  柴田 博君    18番  永田公由君◯席議員(なし)◯欠員(1名)     ------------------------------◯説明のため出席した者 市長          小口利幸君   副市長         米窪健一朗君 教育長         赤羽高志君   選挙管理委員長     細萱幹雄君 総務部長        横山文明君   企画政策部長      高砂進一郎君 市民生活事業部長    小林 隆君   健康福祉事業部長    青木 実君 産業振興事業部長    百瀬 敬君   産業振興事業部長    上條吉直君 (産業政策・観光担当)         (農政・森林担当) 建設事業部長      中野昭彦君   市民交流センター・生涯学習部長                                 赤津光晴君 こども教育部長     大野田一雄君  水道事業部長      塩原恒明君 秘書広報担当課長    塩原清彦君     ------------------------------◯事務局職員出席者 事務局長        小松秀典君   事務局次長       赤津廣子君 議事総務係長      佐原 守君     ------------------------------            本日の会議に付した事件議事日程(第3号)記載事件のとおり                              午前9時30分 開議     ------------------------------ ○副議長(西條富雄君) 皆様、おはようございます。議長が所用のため欠席しておりますので、私が代わって議事を進めてまいります。よろしくお願いいたします。 ただいまの出席議員は16名で定足数を超えておりますので、これより本会議を再開し、直ちに会議を開きます。 お手元の議事日程により議事に入ります。     ------------------------------ △日程第1 一般質問 ○副議長(西條富雄君) 日程第1 これより一般質問を行います。 2番 樋口千代子さん。 ◆2番(樋口千代子君) 〔登壇〕 新政会の樋口千代子でございます。御指名をいただきましたので、一般質問をさせていただきます。 新型コロナウイルス感染症の拡大は、社会の在り方や価値観、生活様式を大きく変えてしまいました。このような中、地域や地区、区開催の事業、またNPO、ボランティアの皆さんが積極的に実施してきた事業等が見直しを余儀なくされ、地域づくりや地域での支え合い活動が停滞しています。新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の切り札と期待されているワクチン接種が始まりますが、夏頃までには接種の見通しが立ち、年内には地域の事業が再開されることを期待しています。 新型コロナウイルスワクチン接種体制の確保について、4点についてお伺いいたします。 接種時期の見通しですが、新聞報道によりますとワクチンの供給量も不十分な状況であり、担当者の皆さんは見通しも立ちにくく、大変御苦労をいただいていると思います。そのような中での質問で申し訳ないとは思いますが、65歳以上の方の年齢別優先順位は考えているのかお伺いいたします。 集団感染が起こりやすい高齢者施設に働く職員は、入居者の皆さんに感染させてはいけないと神経をとがらせ、自身の行動を毎日管理し業務に当たっています。高齢者施設入居者の方と職員の接種日程の見通しをお伺いいたします。また、在宅介護サービスに関わる職員の方も優先接種対象に加わりましたが、接種日程の見通しについてお伺いいたします。 次に、医療従事者の確保についてですが、集団接種での医師、看護師、事務員は確保できたのかお伺いいたします。特に看護師は1時間当たりかなり高い賃金で募集が出ていますが、経験のある看護師が確保できたのかお聞きいたします。 次に、16歳以上の方の接種が開始になったとき、廃棄物を収集する業者、エッセンシャルワーカーの皆さん、斎場の職員の方、保育士、教職員、給食職員の方から接種を優先してほしいという希望が出ておりますが、お考えをお伺いいたします。 次に、接種副反応への対応ですが、先行実施の医療従事者の方の接種後の副反応は、じんましん、寒気、脱力感や発熱などであり、アナフィラキシー反応につきましては、今日の新聞報道では国内3例目が発症したということですが、これからは基礎疾患のある高齢者の接種が始まります。 私の関わっている施設では、インフルエンザワクチンは入居者、職員合わせて120人近くを2日間で実施しています。今回のコロナワクチンでは、嘱託医の先生と相談し、副反応を観察するため慎重に対応したいこと、介護職員の日常の業務に影響が出ないようにすることを考え、4日間ほどに分け分散接種を予定したいと思っています。分散接種に合わせ、ワクチンの配送をお願いできるかお伺いいたします。 また、市内同時に多くの場所で65歳以上の方の接種が重なったときに、接種を原因とした緊急搬送時に救急車が遅れることなく来ていただけるのか、また搬送先の病院は確保できているのかお伺いいたします。 次に、地域包括ケアシステム実現について質問させていただきます。 国では、団塊の世代全てが前年度末までに後期高齢者に達している2025年を地域包括ケアシステムの構築における目標年度と設定しています。本市では、第五次総合計画第3期中期戦略では地域包括ケアシステムの実現を掲げています。また、塩尻市いきいき長寿計画では、これまでの取り組みの状況や地域特性を十分に踏まえ、地域包括ケアシステムの不足・弱みの解消を図り、質を高めていくことが必要になっていると説明しています。 地域包括ケアシステムの推進状況を把握したいと思い、市内10地区の支所長、福祉関係職種の方にインタビューをお願いし、現状をお聞きしました。先の篠原議員への答弁でもお聞きしましたが、再度担当部として毎年、進捗状況を聞き取り把握されているのかお伺いいたします。 あわせて、不足・弱みの解消を図るとしていますが、具体的にはどの点が不足・弱みと捉えているのか、解消に向けどのように取り組んでいかれるのかお伺いいたします。 次に、地縁コミュニティーの活性化についてお伺いいたします。 地区を回り話を伺う中で、地域包括ケアシステム実現イコール地域づくりであり、人づくりであると実感しました。超高齢化社会の課題を解決していくには、高齢者だけの問題ではないと思っています。第3期中期戦略に地縁コミュニティーの活性化とあり、地域リーダーの発掘・育成支援、各支所ごとによるサポート体制の構築となっています。地区の声として、問題解決に継続的に取り組む担い手となるリーダーが必要、現時点では地域を動かす視点が盛り上がってきていない、誰が音頭を取るのか、リーダーシップを執る人がいないといった意見がありました。 このような状況の中、具体的にどのような体制で支援コミュニティーの活性化を進めていかれるのかお伺いいたします。 次に、地域課題解決に向けたプラットフォームの構築についてですが、先の古畑議員への答弁で理解いたしましたので、再質問からお願いいたします。 次に、区単位の補助金の創設についてですが、地区より区の活動が活発な地区がかなりありました。地域住民自らが地域課題の解決に向けた方策や具体的な活動に取り組んでいくために、モデル区を設定し検討していきたいという意見もあります。それには活動費の問題が出てきます。市から補助金が出ないので、県の支援金制度や国のさわやか財団の補助金を利用している事例もあり、また、お金がないので断念している地区もありました。区単位の補助制度創設という要望がありますが、創設のお考えをお伺いいたします。 次に、縦割り行政から横断的なつながり強化に向けてですが、支所には縦割りでいろいろな事業が下りてきます。塩尻市地域包括ケアシステムの全体図には庁内連携とあり、制度・分野ごとの縦割りを超えて連携していますとなっています。松本市では、4月から地域包括ケアシステムの強化に向け、地域づくりセンターの数か所をモデル地区と選定し、担当保健師を配置していくという報道がありました。コロナワクチン接種が始まりますので、1年先送りになるとは思いますが、保健師が1人開拓者になるのは大変なことだと考えます。 本市では庁内連携として関係課長のネットワークはあるということですが、現時点での庁内連携体制の進捗状況についてお伺いいたします。 次に、支所単位の関係職員ネットワーク会議の開催についてお伺いいたします。 住民主体で地域づくりをどうぞと言う前に、まず地区ごとに関係職員が集まり、その地区の課題を話し合うことから始め、次に住民を巻き込んでいくことが重要かと考えます。支所単位に関係職員のネットワーク会議を開催していくお考えがあるかお伺いいたします。 次に、地域包括ケア推進協議会(仮称)を設置すると計画しています。この協議会にどのような役割を持たせていくのか、事務局はどこが担当し、構成メンバーはどのような団体・個人に入っていただくことを考えているのかお伺いいたします。 次に、介護保険事業者連絡会の役割についてですが、コロナ禍の状況の中、施設に感染者が発生したときに社会福祉施設等への応援職員派遣支援事業がスタートしました。本市では、幸いなことに今のところ社会福祉施設でのコロナ感染症の心配はない状況ですが、感染予防対策と情報共有の場が欲しいところです。本市では介護保険事業者連絡会が立ち上がっていますが、事業者間の顔の見える関係づくりが進んでいるのでしょうか、お伺いいたします。 また、介護人材の不足は深刻な問題です。介護資格がなくても働ける施設はありますので、コロナ禍で就職先を探す人の動きが出てくるかと期待していましたが、ほとんど動きはない状況です。新規取組の介護人材の育成・確保の促進について、どのように取り組んでいかれるのかお伺いいたします。 外国人の介護技能実習生や特定技能の受け入れ事業も再開していますが、課題が多い状況です。介護人材の育成確保についても、介護保険事業者連絡会の役割は大きいと思います。地域包括ケアシステムの中で、介護保険事業者連絡会をどのように機能させていくおつもりか、お伺いいたします。 次に、投票率向上についてお伺いいたします。4月25日に行われる参議院長野県選出議員補欠選挙、また今後行われる衆議院解散総選挙について、一人でも多くの方が安心して投票できる対策を徹底していくことが重要です。県選挙管理委員会では、新型コロナウイルス感染症の懸念から投票を控える動きが顕著に出ないよう、投票所の感染対策に力を入れ、投票率の向上を図るとしています。選挙に関心を持ってもらえるように、除菌ウエットティッシュやマスクの配布といった啓発に取り組むと言っていますが、本市での投票率向上に向けてのお考えをお伺いいたします。 また、選挙管理委員会事務局配布予定除菌ウエットティッシュとマスクの配布は、どのように行っていくのでしょうか、お伺いいたします。 次に、投票所等の感染防止について、県選管ではアクリル板やシートを設けて人と人との接触を減らし、換気を徹底する、使い捨て鉛筆を使うほか、鉛筆の持参を呼びかけるとしています。本市においては3密を避け、安心して投票所に来ていただけるように、どのような工夫をされていくのか。また、投開票所に関わる職員や投票所にて立会人をされる皆様は長時間で不安であると思われますので、併せて対策をお伺いいたします。 最後になりますが、塩尻駅北土地区画整理事業地内への投票場増設についてですが、住宅区画地の販売は順調に進んでいるということですが、事業地内に隣接する既存世帯に加え、新たに約280世帯が増える予定と聞いています。従来ですと塩尻市保健福祉センターが投票所になるわけです。塩尻駅北からですと投票所まで距離もありますし、3密対策を考えれば事業地内に新たに投票所の増設が必要と考えます。塩尻市総合体育館も完成したことですし、投票所としての機能は果たせるのではないでしょうか。投票所増設についてお考えをお伺いします。 以上で1回目の質問を終わります。 ○副議長(西條富雄君) 2番議員の質問に対する答弁を求めます。 ◎健康福祉事業部長(青木実君) 〔登壇〕 樋口千代子議員の一般質問にお答えいたします。私からは、新型コロナウイルス感染症ワクチン接種について及び地域包括ケアシステム実現についてお答えをいたします。 初めに、新型コロナウイルスワクチン接種体制の確保についてですが、まず接種時期の見通しですが、医療従事者のワクチン接種は都道府県が実施主体でありまして、長野県においては3月1日の週及び8日の週に超低温冷凍庫が配置されている、基本型接種施設である県内の医療機関にワクチンが配送され、5日から順次接種が開始されていることが公表されているところです。 市内の医療従事者の接種につきましては、市内5か所の病院が基本型接種施設からワクチンが配送される連携型接種施設となっていることから、まず当該病院所属の医療従事者が勤務先の病院で接種を受けることになりますし、病院に併設されている老人保健施設等の従事者も併せて接種が受けられることとされております。 また、その他の医院や診療所、歯科医院、薬局などの医療従事者については、1回目の接種を今月中に市保健福祉センターで集団接種として行う意向があるというふうに聞いておりますが、ワクチン供給の不透明な状況ですので、明確な開始時期が見通せない状況であります。 65歳以上の高齢者の接種からは市が実施主体となりますけれども、今後のワクチンの供給状況によっては高齢者施設の入所者を先行させることですとか、年齢を細分化するなどの対応が必要になるものと考えます。なお、高齢者入所施設の従事者につきましては、高齢者と一緒に接種することが可能となっておりますが、現時点では県からワクチンの供給計画が示されておりませんので、こちらも接種時期は見通せない状況です。 さらに在宅サービス等の従事者の接種につきましては、現在詳細が示されておりませんが、これが示され次第、対応をしてまいりたいと考えております。 次に、医療従事者の確保につきましては、本市の集団接種におけるスタッフについては、医師、看護師、薬剤師関係につきましては、塩筑医師会及び松本薬剤師会の協力により確保ができる見込みであります。 また、問診や経過観察等を行う看護師等については、市が実施している健診等の補助員に協力をお願いするほか、不足する場合は市の保健師で対応することとしております。会場内の案内や駐車場等の対応については、全庁的な職員応援体制お願いするとともに、一部業者委託も検討をしております。 次に、接種対象者でございますが、高齢者接種以降のワクチン接種の優先順位については現在国が定め、全国一律で進めることになっておりますので、現時点では市町村の裁量によって特定の業種を優先させることはできないものと考えております。 次に、副反応への対応につきましては、集団接種の際には、過去にアレルギー反応があった方や基礎疾患をお持ちの方など、副反応のリスクの高い方につきましては問診の際に丁寧な聞き取りを行うなど、リスクの軽減に努めるほか、接種会場には万が一に備え重度の副反応に対応できる救急処置セットを用意いたしまして、すぐに応急処置ができる体制を構築いたします。 また、救急搬送業務を担う松本広域消防局と十分連携をして、消防署が事前に迅速な救急搬送体制を検討できるよう、ワクチンの接種会場や日程等について情報共有を図るなどの協議を進めてまいります。 なお、市内の高齢者施設等でのワクチン接種につきましては、各施設の実情に合わせまして、日程調整やワクチンの配送等を柔軟に行う予定でありまして、この日程調整の際にはワクチンの供給、万が一の救急搬送に支障を来さないように、各施設の接種日が同一日に集中しないよう努めてまいります。 次に、地域包括ケアシステム実現についてお答えいたします。 初めに、地域ケア推進会議の進捗状況についてでありますが、まず、この進捗状況の把握につきましては、毎年推進会議の未設置地区も含めて各支所長と連絡を取り、直接支所への訪問や電話での聞き取りで各地区の状況を把握しています。本年度は昨年からの新型コロナウイルス感染症のために会議が開催できず、思うように進展しない現状がありますが、未設置地区3か所のうち2か所については直接伺って今後の方針等を協議したほか、他の地区につきましても電話連絡等で状況確認をするなど、今月末までには全地区と連絡を取り、来年度に向けての方針を固めてまいりたいと考えております。 不足・弱みにつきましては、先の篠原敏宏議員にもお答えしたとおり、地域課題についての共通認識はあるものの、その課題解決に向けた活動まで進まない状況の地区がほとんどでありまして、市民自ら取り組む意識が薄いこと、また核となる人材が出てこないことが弱みであり大きな課題であると考えます。一朝一夕には解決しない課題ですが、市民の意識づくりをどう進めるか、どのようにして地域の人材の発掘・育成ができるか、今後も支所長等をはじめ庁内関係課と連携を図りながら取り組んでまいりたいと考えております。 次に、縦割り行政から横断的なつながり強化に向けてのうち、庁内連携につきましては、令和元年8月に地域づくりに関係する課で構成する地域づくりワーキングチーム会議を、課題の共有、地域づくりの在り方などを研究・検討する場として設置いたしました。メンバーは6課の課長となっておりますけれども、必要に応じて担当者も出席し、庁内横断的な連携の場としております。 チーム会議では健康福祉事業部がリーダーシップを執って、各課で担当する事業の課題や地域づくりの方向性、組織の在り方等について情報共有や意見交換を行っておりますが、今後はメンバーとなる関係課の拡大も検討し、さらなる連携につなげてまいりたいと考えております。 なお、地区ごとの地域包括ケアシステム推進への取り組みにつきましては、各地区の地域ケア推進会議に関係課の職員は出席しておりますが、各地区において連携した対応とまでは至っていないというのが現状でございます。 次に、地域包括ケア推進協議会(仮称)でございますが、こちらについてお答えいたします。現在予定している地域包括ケア推進協議会は、医療と介護の連携強化と地域での支え合いの仕組みの構築を目指し、地域包括ケアシステムの推進強化を図るために、令和4年度に設置を予定しています。 本市では、これまで在宅医療介護連携推進協議会地域ケア推進協議会、これがそれぞれ別々の活動をしてまいりましたが、この二つは同じ地域包括ケアシステムの中にありまして、連携を取ることで一層の推進強化につながることから、市全体の地域包括ケアシステムを推進する組織として位置づけたいものです。また、この協議会でいきいき長寿計画の策定協議や進捗管理等も行っていきたいと考えております。 事務局は健康福祉事業部長寿課が担いまして、現時点の構成メンバーとしては、医療、介護に関する団体の代表者や地域ケア推進会議の代表者等を想定しております。個人のメンバーについては、今のところ具体的には考えておりませんが、地域づくりの専門家等のアドバイザー的な方の参加など、必要性等を検討してまいります。 次に、介護保険事業者連絡会の役割についてですが、この事業者連絡会については、これまで主に研修会やグループワーク等の活動を行ってまいりました。昨年度と今年度は新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、これまでのような活動が実施できませんでしたが、事業者連絡会の理事等が委員になっております在宅医療介護連携推進協議会では、感染予防対策の研修をウェブ上で1月に開催したところです。関係者100人ほどの参加がありました。 今後は今年度中に同じサービス業種同士の横のつながり等についてアンケートを実施して、来年度はそのアンケートを基に具体的な横の連携づくりに取り組んでまいりたいと考えております。 次に、介護人材の育成・確保の状況につきましては、昨年行った事業所へのアンケートでも、施設系サービス事業者の約7割が人材の採用で困っているとの回答がありました。将来を見据えた上でも、介護人材不足により必要なサービスが受けられない可能性が生じるというような課題もうかがえます。こうした状況を踏まえ、本市では令和3年度には介護職員参入促進事業として初任者研修助成及び介護補助員養成講座を、また人材募集支援として県外からの人材確保に新たに取り組みをいたします。 令和4年度以降には介護の理解促進のための市民公開講座のほか、外国人人材受入れ研究として、外国人人材の受入れに関する制度概要等の説明会や相談体制整備を図ってまいりたいと考えております。 地域包括ケアシステムの中で事業者連絡会をどのように機能させていくかにつきましては、在宅医療介護連携推進協議会の介護の部分を担っていただいている事業者連絡会、これは地域包括ケアにおける重要な役割を有しているものと考えますので、今後も引き続きこの事業者連絡会の活動を支援していくことで、サービスごとの横の連携体制を構築し、市民にとってよりよい介護サービスが提供できるよう努めてまいります。 私からは以上でございます。 ◎市民生活事業部長(小林隆君) 〔登壇〕 私からは、2の地域包括ケアシステム実現についてのうち3点お答えさせていただきます。 まず、(2)の地縁コミュニティーの活性化についてでございます。 地縁コミュニティーの活性化のためには、地域の特性や実情に合ったコミュニティーを支える仕組みを構築し、多様な声を生かした地域活動への支援が必要と考えております。現在、各地区においては、地域住民の皆さんを構成員といたしました地域協議会等を組織し、地域課題の洗い出し、多様な主体の協働によっての課題解決に向けた取り組みを行っていただいております。 地域リーダーの育成のために、これまで市全体の研修会や地区内での研修、また話し合い等を実施してまいりましたが、議員御指摘のとおり、多くの地区で担い手となる地域リーダーの発掘・育成に苦慮している状況でございます。このような状況の中、地域の状況を知り、地域の人を把握している支所によるサポートは極めて重要であると考えております。支所と地域に関連した部署や職員等とも連携を図り、各地区の課題解決に向けた取り組みを支援していく必要があると考えております。 次に、区単位の補助金についてでございますが、確かに住民はまず身近な区の単位で基本的な活動をしておりまして、住民自らがよくしていこうとする地域の範囲も、まずは区単位であろうと思います。現在、区で実施するソフト事業・ハード事業等の整備につきましては、ふれあいのまちづくり補助事業の活用をいただいておりますけれども、今後につきましては地域活性化プラットフォーム事業補助金との整合を図る中で、より活用しやすく地域課題の解決の実情に即した使いやすい補助制度にしていくことも研究してまいりたいと考えております。 次に、(3)の縦割り行政から横断的なつながり強化に向けてのうち、②の支所単位の関係職員ネットワーク会議の開催についてお答えをいたします。 地域ケア推進会議をはじめ地域課題の解決に向けた取り組みを支援するため、地区の関係職員が連携することは非常に重要だと考えております。現在も地域ケア推進会議においては長寿課が主体となり、支所長、地域振興課、社会福祉協議会の圏域担当者等が協力し、テーマが決まっている場合には関連する部署の職員も加わり、事前の打合せをする中で地域ケア推進会議のグループワークなど地域の皆様とともに地域課題について話し合いに参加しております。 地域課題は地域の皆様が主体となって解決に取り組んでいただくことが基本ではございますけれども、地域課題の内容に応じては関係職員等、支所単位で加わることで地域の実情により正確に捉え、課題の把握や解決に向けての議論が深まると考えております。 今後、課題等に応じた関係職員が横につながり、協議をし、地域への効果的な支援ができるような体制を整えてまいりたいと考えております。 私からは以上です。 ◎選挙管理委員長(細萱幹雄君) 〔登壇〕 私からは、3.投票率向上についての3点をお答えいたします。 (1)コロナ禍における投票率向上につきましては、コロナウイルスの感染を防止しながらの啓発活動となりますので、広報誌、ホームページを利用した選挙の周知をはじめ、広報車の巡回、当日の防災無線を活用した啓発など、人との接触を抑えた形での啓発活動を重点的に行ってまいりたいと考えております。 県選管から提供される啓発用のウエットティッシュやマスクにつきましては、街頭での手渡しでの配布が困難であるため、市役所や支所などの市関係施設に置くことや、従来の駅やショッピングセンターでの啓発活動の際は、台の上に啓発物品を置いてお持ち帰りいただくような、接触のない形での配布方法を考えております。 次に、(2)投票所等の感染防止につきましては、アルコールなど消毒液やパーテーションの設置、会場の定期的な換気、物品の消毒など、県選管からの新型コロナウイルス感染症対策指針にのっとり対応してまいります。本市では感染症対策が円滑に実施できるように、投票事務従事者に対し十分な説明を行うようにしてまいります。投開票所の事務従事者につきましては、マスク・手袋の着用、事務従事者間の間隔の確保、換気の徹底を行い、特に開票所では事務に関わる人員の密集を防ぐように配置するなどの対応をし、選挙人、立会人等の安全を確保してまいりたいと考えております。 また、この1年余り、既に多くの自治体において感染対策をしながら選挙事務を実施しておりますので、これらの自治体での対策等も参考にしてまいりたいと思います。 (3)塩尻駅北土地区画整理事業地内への投票所増設についてですが、現在、市内の投票所は区の単位で投票所を設けており、大門七区においても投票所の設置の要望はありますが、大門七区の地域内には駐車場が十分ある施設がなく、設置が困難な状況であります。今後、塩尻駅北土地区画整理事業地内での住宅建築が進み、有権者が増えることは予想されますので、投票しやすいような環境にしていくため、総合体育館を含め地区に近い場所での他の施設利用の可否について研究してまいりたいと思います。 以上であります。 ○副議長(西條富雄君) 2番議員の質問を許します。 ◆2番(樋口千代子君) コロナワクチンの接種につきまして、1点お伺いいたします。 先ほど16歳以上の方の接種が開始になったときに、優先的にお願いしたわけですけれども、医療廃棄物ですとかマスクの処理を行っているエッセンシャルワーカーの皆さんですとか斎場の職員の方、非常に気を遣って対応していらっしゃると思います。 ほかの市町村を聞きますと、優先順位を市長の段階で考えられるというような報道もございますので、市として考えられるのか、それとも広域に要望していっていただけるのか、県に要望していっていただけるのか、やっぱり16歳以上の方の接種というのは非常に大勢の人数になりますので、その中でも特に必要な方の優先順位というのは当然やっていただきたいと思いますが、いかがお考えでしょうか。 ◎健康福祉事業部長(青木実君) 先ほどお答えしたとおり、現時点ではまだそういったことをやっていいよという通知なり案内が国からは来ていないということで、そうお答えいたしましたけれども、取りあえず現在はまだ65歳以上の高齢者はどう接種するかというところが喫緊の課題になっておりまして、ワクチンの供給体制も国のほうで大変苦労していただいておりますけれども、現時点ではまだ十分な情報もないですし、供給体制がしっかり固まっていないところがありますので、その先の一般接種についても不透明な状況が非常に大きいということでありますので、今後の情報等を十分留意しながら、取り組んでいけるものは取り組んでまいりたいというふうに考えます。 以上です。 ◆2番(樋口千代子君) では、よろしくお願いしたいと思います。 次に、地域ケア推進会議の進捗状況についてお伺いいたします。10地区の状況をお聞きしますと、宗賀地区のどんぐりプロジェクトは今はリーダーがいる、片丘地区のお助けネットかたおかは高齢者がお互いに助け合うという機運がある。どちらも市のOBが積極的に関わっていらっしゃいます。 でも、いつまで続くか不安、引き継いでくれる人が現れるだろうかと心配しています。継続性を維持していく方策についてお考えがありましたらお聞きいたします。 ◎健康福祉事業部長(青木実君) ただいま御案内いただいた2地区の取り組みが進んでいるところでありますけれども、こういった活動を自主的にやっていただいている地区につきましても、地域任せにするのでなく、会議には担当職員等が参加をして相談・支援を継続して行っていく体制を取ってまいりたいというふうに思いますし、今後の後継者発掘等についても地域包括ケアだけでなく地域づくり全体の課題だと思いますので、庁内のワーキングチームの中でも検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ◆2番(樋口千代子君) しっかりと検討していっていただきたいと思います。 次に、北小野地区ですけれども、北小野地区は非常に組織がしっかりしていまして、課題の拾い出しが終わり、解決に向かって進んでいこうという会議が進行中だということで、組織がしっかりしているということを羨ましいなと思ってお話を聞いてきましたけれども、他の地区におきましては、毎年課題抽出に終わっている地区、また取りかかりが手詰まりの地区がありました。未設置地区3か所を含め、推進体制をどのようにしていかれるのかお伺いいたします。 今月末までに全地区と連携を取り、来年度に向けて方針を固めていくというお話ですけれども、支所長にそれだけ責任が上乗せされるのでしょうか、お聞きいたします。 ◎健康福祉事業部長(青木実君) 実際に地域ケア推進会議の役割というのは非常に大きくなるというふうには思いますが、それにつきましても地区ごと、先ほど市民生活事業部長も答弁しておりますけれども、支所長を中心に関係職員で地区の現状、支えの仕組み等について検討していくということが大変重要であるというふうに思いますので、支所長には十分な役割を果たしていただきたいというところがございますが、支所長だけに任せるのではなく、庁内関係課、関係職員一体となって進める必要があると考えます。 以上です。 ◆2番(樋口千代子君) 支所長方からもリーダーがいない、住民の盛り上がりがないと非常に悩んでいらっしゃいます。地域包括ケアシステムの実現は、この3年間で達成を目指す必要がありますけれども、篠原議員の質問の中に、一つのセクションだけでは済まない問題、一つの部課だけでは対応できない問題、住民自らという気づき、ケーススタディーの提示、また担当部長を置いてほしいという要望等の意見がありました。 横断的なつながりをしていくには、やはり1人の力、1人の責任に任せるのではなく、チームで推進していくことが達成につながると思いますが、お考えをお聞きしたいと思います。 ◎市民生活事業部長(小林隆君) 現在も支所長または地区調整担当を中心に、地域については支援をさせていただいているところです。それで、課題等が具体的に住民の方から抽出されまして、こういう課題を解決したいというような方向性が見えてきましたら、具体的なそういう支援も考えていきたいと考えております。 以上です。 ◆2番(樋口千代子君) もう1点、青木部長にお聞きしたいんですが、地域包括ケアシステムの実現を目指しまして、早い地区では平成26年度から始めまして、大体の地区では平成29年から始まっております。この地域ケア推進会議が思うように進まなかった要因はどこにあったかと担当部長としてお考えでしょうか。 ◎健康福祉事業部長(青木実君) 先の篠原敏宏議員にもお答えしたところでありますけれども、まずこの名前、名称が難しい。内容も難しいというか理解がしづらいというようなことがありまして、それが一番大きなネックになっているというところがあります。 それから、市からの依頼でやっているというところで、住民の皆さんが自ら取り組んでいくところが少し意識が少ないという状況。それから、地域の方の中でのリーダーシップを執っていただく方を見つけるのが大変で、いろんな課題が重なってこういう状況になっていると考えます。 以上です。
    ◆2番(樋口千代子君) 住民の意識が薄いということは、住民の皆さんにとってとても失礼だと思いますけれども、その住民の意識が薄い、少ないということを行政の職員としてどのようにしていかなきゃいけないかということを、やっぱり考えていかなければいけないと思います。 地縁コミュニティーの活性化に移らせていただきますけれども、小林部長からとても完璧な御答弁をいただきましたけれども、もう少し具体的に議論させていただきたいと思います。 大門地区は大門七区の世帯数の増加、一方人口減少地区、空き家、高齢化の問題、西小学校児童数減少等々、多くの課題を考えています。大門地区の地域づくりを考え、課題解決に取り組んでいくには、誰かがリーダーシップを執り、課題解決に取り組んでいく住民参加の機運をつくっていかなければいけません。どなたにリーダーシップを執っていっていただければよろしいのでしょうか。 先ほど地区から要望が上がれば地区センターに職員を考えるということでしたが、地区センターに地域づくりコミュニティワーカーのような方の配置をお願いしたいと思いますが、お考えをお伺いいたします。 ◎市民生活事業部長(小林隆君) すぐに地区センターにそういう新たな職員の配置ということは、特に今のところ考えてはおりませんけれども、先ほど事例で挙げていただきました、例えば北小野地区ですと地域性のこともあるんでしょうか、地区という単位でまとまりがあるというようなことを感じております。 一方、大門地区は、失礼とは思いますけれども、区ごとにはそれぞれ活動いただいておりますけれども、地区全体としては、なかなかまとまりが今のところ出てきていないというところでございます。 そんな中で、改めて市のほうで職員をそこに配置して、地区の課題をさあ洗い出しましょう、皆さん協力してくださいということで始めますと行政主導になってしまいまして、地区の中からの盛り上がりということに、なかなか結びついていかないんではないかという危惧もございます。 そんな中で、一応地区ということを前提にはしておりますけれども、例えば区ごとに一つの区で何か課題があって、これを解決したいというようなことであって、それが例えば横につながっていくようなことも考えられるというようなことであれば、先ほども言ったように新たな職員の配置等も検討していきたいと考えております。 以上です。 ◆2番(樋口千代子君) 数か所にそのような職員を配置するという話も聞こえてきておりますけれども、古畑議員の答弁で、職員の配置について必要があれば人員要求をしていきたいとお答えになっております。大門地区は、西小学校は令和5年には1年生が1学級になると予想されています。12月議会では学校選択制提案が白紙になりまして、住民の皆さんから残念という意見を聞いております。 教育委員会としては、地域から建設的な意見を上げてほしいというようなお話がありますので、大門地区の子どもの育ちを応援し、高齢者に住みよいまちづくりについて真剣に考えていく時期に来ていると思います。大門地区をモデルケースとして、地域づくりコミュニティワーカーの配置を希望しますが、再度お考えをお聞きいたします。 ◎市民生活事業部長(小林隆君) そういう横断的な課題もございますので、庁内でも協議をさせていただいて、市民生活事業部ということでなくて、総務部門とか、ほかの部門とも協力・協議をさせていただいて、考えさせていただきたいと思います。 ◆2番(樋口千代子君) 組織のしっかりしている地区には配置するというような声も聞こえてきておりますので、しっかりしていない、これからという地区にぜひモデル的に配置をお願いしたいと思いますので、要望しておきます。 次に、区単位の補助金の創設についてですが、ふれあいのまちづくり事業補助金があるということですが、なぜ職員は他の補助金に頼るのか。使い勝手が悪いのではないかと考えますが、お考えをお伺いいたします。 ◎市民生活事業部長(小林隆君) ふれあいのまちづくり補助金につきましては、以前からありまして、これは区単位で行う事業に対して補助をしております。その中で、地域活性化プラットフォームということを始めるときに、地区単位も補助できるものということで、地域活性化プラットフォーム事業を補助金として今も行っているわけでございますけれども、先ほども言いましたように地区の単位になりますと、まとまることが難しいというようなところも出てきておりますので、一方、区単位でやりたいけれども、現在のまちづくり補助金では、ちょっとそぐわないというような面も出てきていると聞いておりますので、先ほども御答弁しましたように、地域活性化プラットフォーム補助金との整合を図る中で、新たなシステムを考えていきたいと考えております。 以上です。 ◆2番(樋口千代子君) よろしくお願いいたします。 今日は地域づくりコミュニティケアのワーカーに随分私は固執しているんですけれども、縦割り行政から横断的なつながり強化に向けてですけれども、支所での縦割り事業、横断的つながりを強化していくには、やはり支所長ではなくて、支所長と一緒にリーダーシップを執る人が位置づけられないと進んでいかないと思っております。 地区センターに地域づくりコミュニティワーカーの立場の人がいまして、関係職員のネットワーク会議があり、そして住民を巻き込んでいくことが支援コミュニティーの活性化イコール地域包括ケアシステムの実現への早道と考えますが、先ほど行政主導と言いますけれども、行政主導に見えないような住民活動を盛り上げていくという手法もありますが、いかがお考えでしょうか。 ◎市民生活事業部長(小林隆君) 繰り返しになりますが、今現在も支所長、また地区調整担当ということで各地区にそれぞれ職員を配置させていただきまして、そういうような仕事につきましては今までもやっておるというふうに思っております。 そんな中で、さらにこういう問題について解決したい、こういう問題が最近は具現化してきたというようなことであって具体的になれば、新しい職員の配置も、繰り返しになりますけれども、考えさせていただきたいと思います。 以上です。 ◆2番(樋口千代子君) では、大門地区は新たな問題が出てきておりますので、ぜひモデルケースとしてよろしくお願いしたいと思います。 次に、地域づくりコミュニティワーカーの立場の人を配置できないとしたら、どのような取り組みが考えられるかお伺いしたいと思いますけれども、30年以上前になりますけれども、行政主導だったと思いますが、各地区にふるさとづくり推進協議会が立ち上がりまして、地区の出身職員も部会のメンバーになり活動したことを思い出しました。 当時の活動している職員からは、地域包括ケアシステムの推進も含め、地域づくりの推進には地元出身の職員も関わるべきではないかという意見もありますが、どう考えますか、お伺いいたします。 ◎市民生活事業部長(小林隆君) 大門地区につきましては、大門地域づくり連絡協議会というものが組織としてできているということを承知しておりまして、そこに地区出身の職員が関わっているかどうかはちょっと承知しておりませんけれども、以前のふるさとづくりのように、当然自分の地元として、その地区の活性化のためのそういうような会議には職員として参加するべきだと思っておりますので、働きかけをしていきたいと思っております。 ◆2番(樋口千代子君) そのとおりだと思うんですけれども、支所長がリーダーシップを執り、地区出身の職員が集まりまして、それぞれ今担当している部署から、担当している仕事から自分の地区を見つめれば、課題というのがおのずと、自分の出身地区の課題というのが見えてくると思うんですよね。その課題を出し合いましてチームで話し合い、一つ一つ住民に、この地区にはこういう課題があるということを提示しながら住民を巻き込んでいくような、そんなネットワーク会議ができないかと思いますが、いかがでしょうか。 ◎市民生活事業部長(小林隆君) ネットワーク会議につきましては、職員だけでやるということはあまり想定しておりませんし、地区によっては出身職員が数少ないというような地区もございますので、なかなか全地区でそういうような体制にということにはならないかと思います。ですので、各地区には協議会等もできていますので、その協議会等に地元出身の職員として関わっていくということで支援をさせていただきたいと思っております。 以上です。 ◆2番(樋口千代子君) いろいろお聞きしましたし、こちらの思いもお伝えいたしましたので、ぜひ御検討をよろしくお願いいたします。 次に、介護保険事業者連絡会の役割についてお伺いしたいと思います。社会福祉施設の入居希望者の方はたくさんいらっしゃいますけれども、介護職員になっていただける方を探しているのが毎日のような状況が続いております。本当に職員が不足気味ですし、職員が不足しておりますと、やはり重度の方を敬遠する傾向が出てくるという心配があります。本当に施設入所が必要な方が入れない状況もあると聞いておりますので、外国人の皆さんにもやはり協力していただけることがとても重要だと思っておりますが、令和4年度開始では遅いと思いますけれども、もう少し早急に進めていただくようなお考えはないでしょうか。 ◎健康福祉事業部長(青木実君) 人材不足の状況、介護分野については大変逼迫しているということは理解をしております。必要な方がサービスを使えないというのは非常に大変な状況でありますので、市としても、先ほどもお答えしましたけれども、今回第8期の介護保険事業計画を策定する中で、介護人材の確保というのが非常に重要だということで重点施策として位置づけて、まず3年度については職員の参入促進、介護職の参入促進と人材募集をサポートする取り組みを始めようということでしております。 外国人人材受入れについても、すぐ取りかかれればいいんですが、制度概要を議員の皆さんにも理解していただいたり、そういった体制の整備がまず必要になると思いますので、1年くらいは十分、関係団体ですとかそういったところと協議をしたり、先進的なところの事例を研究したり、そういった期間も必要だと思いますので、そういった形で4年度以降にやっていきたいと、そういう考えでございます。 以上です。 ◆2番(樋口千代子君) 職員不足で倒産に陥る介護施設も多くなってきている状況でありますので、やはり1年かけて真剣に研究していただいて、1年後に質問させていただく機会がありましたら、そのときはこんなに進んでいるよというふうに御答弁いただけるように、よろしくお願いしたいと思います。 最後に、投票率向上につきましては、選挙管理委員長、御答弁ありがとうございました。塩尻総合体育館も完成したことですし、ぜひ投票所の増設を研究していっていただきたいと思いますので、要望とさせていただきます。 以上で一切の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○副議長(西條富雄君) 以上をもちまして、樋口千代子議員の一般質問を終結いたします。 この際10分間休憩します。                              午前10時30分 休憩                            -----------                              午前10時40分 再開 ○副議長(西條富雄君) それでは、休憩を解いて再開いたします。 次に進みます。8番 横沢英一さん。 ◆8番(横沢英一君) 〔登壇〕 新政会の横沢英一です。ただいま議長の御指名をいただきましたので、一般質問をさせていただきます。 国道の現状について、皆様に把握していただきながら質問に入らせていただきたいと思っております。 国道153号でございますが、中京圏と長野県の中信地域を結ぶ重要な路線であります。中央自動車道の代替機能を有する路線でもありまして、名古屋市を起点に伊那谷を経由し、塩尻市高出交差点までの総延長229.2メートルであります。そのうち塩尻市北小野、辰野町小野地籍は日交通量が約1万2,000台ありまして、しかも大型車両の混入率も多い状況であります。 管理は県が行っておるわけでございまして、それに対し車道・歩道の幅員は狭く、歩道のない場所もある、そのような中でトラックは大型化して擦れ違いが大変危険な場所もあると、歩道もついてはおりますが、1メートル未満くらいのため、大型車両が通過するときには歩道すれすれに通過をするというようなこともありまして、車に巻き込まれるんではないかと、緊張感を持ちながら歩いています。 このような状況でございますので、特に沿線住民の皆さんは交通事故等の危険にさらされるという、大変苦慮をしているところでございます。 また、最近の異常気象によります災害、除雪、交通事故等で大渋滞を起こしたりすることもあるわけですが、代替路線もないため地域住民の安全・安心の確保が心配であります。また、今後予想されます南海トラフ地震等、大規模災害時の緊急輸送路ともなる重要な路線でもあります。国は国土強靭化を図るために、高速道路と国道が相互連携できるダブルウェイネットワークのためにも、早期整備が期待されるところでございます。 これらの対策として、両小野地区はバイパス建設が必要であり、これまでも議会の中でも申し上げ、強く要望してまいりました。これまで行政をはじめ支所が先頭に立ち活動していただいたおかげで、このたび地域の悲願でありました両小野バイパス事業に県の調査費が今年度の補正で初めてつきました。事業が動き出したことにより、地域の希望と期待は大変大きなものがあります。この場をお借りしまして、関係者の皆様方にお礼を申し上げたいと思います。 それでは、質問に入らせていただきます。 (1)番。現道善知鳥峠へのアプローチ部の道路の両側に堆雪帯の建設を行っていただいております。工事は順調に進んでおり、効果が期待されているところでありますが、今後の計画内容についてお聞きをしたいと思います。 次に(2)番の①につきましては、両小野バイパスの調査費が今年の補正予算で500万円ですが、初めてついたわけでありまして、これをどのようなことを、どのような目線で日程等進められるのかを教えていただきたいと思います。 ②番。今後の全体計画では、調査される範囲はどのあたりを予定されているのか。また、これから数年は必要な調査が行われると思いますが、今後の進め方についてお聞きをしたいと思います。もちろん県の事業で、まだ始まったところですから、答えられない部分もあるでしょうけれども、地元の関心事でありますので教えていただきたいと思います。 ③番。次に、国道153号の塩尻地籍のみどり湖入り口付近から高出交差点までの間でありますが、この路線の一部は中山道であり、名所古跡を訪ねるハイカーもたくさん利用されております。歩道もなく危険と思われる場所、また沿道の皆さんの中には自宅の駐車場に国道から交通量の多い中をバックで入るなど、改良を注視される場所もあるのではないかと思います。今後長期スパンでは、国道20号をタッチする方法等などの研究が必要ではないかと思いますが、お考えをお聞かせいただきたいと思います。 次に、2番。新体育館建設事業で実施しました事業手法についてお聞きをいたします。5年間の長期にわたった新体育館が立派に完成しました。先般、議会新体育館に関する特別委員会で見学させていただきましたが、細部まで配慮がなされ、利用者への気遣いが感じられました。これまでの箱物建設時より一層市民の皆さんや各種団体等へのヒアリングを実施し、意見を聞き、たくさんの先進施設を視察し、大小の課題をしっかり見学、帰ってきてからは関係者を交え協議し、一つ一つの課題を整理し、受注業者と協議解決したものとも聞いております。 当初から工事竣工まで、本市では初めての試みであるCM方式の導入、実施設計と施工を一括に発注する設計施工一括発注の後、5年間の事業期間を通じて新たな取り組みがされたわけでございますが、そこで、この事業で取り組んだCM方式の評価検証についてお聞きをしたいと思います。 また、(2)番の市内業者への地域貢献の実績についてお聞きをしたいと思います。市内では久しぶりの大型工事でございました。市内の業者にも波及効果があるように、工事受注から10億円を見込んで材料購入や工事として市内業者に発注するとの説明でしたが、実績はどうだったのでしょうか。 それでは、3番、地域公共交通計画についてお聞きをいたします。 現在策定中の交通計画案について説明がありました。今後人口減少、少子高齢化社会におきましても、持続可能な地域公共交通ネットワークの構築を図るため、鉄道や地域振興バスだけではなく、地域における輸送手段を総動員して取組を進める必要があるとのことであります。 特に、これからは少子高齢化が進み、高齢者の免許返納者も増えてまいります。中でも中山間地域は利便性が悪くなると若い人たちは1人抜け、2人抜けと、どんどん高齢化と人口減少がさらに進む一つの要因となるのではと心配であります。そのような地域をつくらないための施策となる地域交通計画は大変大切だと思います。そこで、計画の中の取組施策についてお聞きしたいと思います。 まず1番。将来にわたる持続可能なまちづくりや観光に貢献する地域公共交通体系の構築とあり、その取組施策として計画に合わせて実施してきた市民アンケート調査においても、バス路線ダイヤや経路が利用ニーズと合わないなどの理由により、地域振興バスの利用者が減少傾向にあるとの結果のようであります。令和3年度以降、利用実態に合わせた見直しが行われると思いますが、具体的に効果的な効率的なバス路線ダイヤ、経路の見直しはどういった取り組みを予定しているのかをお伺いしたいと思います。 次に、(2)番。オンデマンド交通の新技術を活用した効率的な地域公共交通体系の実現が計画目標の一つに掲げられております。昨年12月議会におきましても複数の議員よりオンデマンドバスに関する質問もあり、実証実験の結果が良好だったことから導入希望が強いことは承知しております。今後のオンデマンドバスの導入区域、導入時期については、この計画の中でどのように考えておられるのかをお願いしたいと思います。 次に、(3)番。社会実装に向けた自動運転技術の実証実験の実施についても取り組む施策として位置づけられておりましたので、お聞きをしたいと思います。高齢化に伴い、バス・タクシー事業者は担い手不足が深刻化している中で、自動運転技術を将来的な社会実装に向け研究することは大変大事な取り組みであると考えます。昨年11月、本年1月に実施しました実証実験結果を踏まえ、今年度の取り組み内容、計画と今後の展望についてもお聞きしたいと思います。 また、(4)番。塩尻型MaaSの導入検討についても取り組み対策として位置づけられておりますが、今後さらに加速する高齢化社会におきましては、地域公共交通のみならず市街地域への移動事態を考慮した広域連携が本市のような地方都市には必要不可欠だと思いますが、この塩尻型MaaSの今後の展開についてもお聞きをしたいと思います。 次に、4番。食品ロス削減の取り組みについてお聞きいたします。 令和元年度にも質問させていただいておりますが、今回の塩尻市第二次一般廃棄物処理基本計画の策定の中にも、食品ロスの取り組みを今後も実践していくというわけですが、これも非常に大事なことだと思いますが、叫んでいる割には市民の皆さんにはあまり浸透していないんではと感じるところがあります。この削減問題につきましては、政府も食品ロス削減に関する五つの省や消費者庁が連携し取り組んでいるとのことであります。当市の連携はどうなっているのでしょうか。 そこで、食品ロスの削減の定義にあります、まだ食べることができる食品が破棄されないようにするための取組として、破棄される前の段階を含めたところからお聞きをさせていただきたいと思います。 (1)番、農作物の学校給食での使用を含め、地産地消の取り組みと、まいさぽフードバンクの取り組みはどうでしょうか。 (2)番、小さなときから学ぶ保育園、小中学校などの子供たちの学習を通じた中に取り入れているのでしょうか。 (3)番、廃棄物処理に係る食品ロス削減の必要性について、どのように考えるのでしょうか。 以上で1回目の質問を終わります。 ○副議長(西條富雄君) 8番議員の質問に対する答弁を求めます。 ◎建設事業部長(中野昭彦君) 横沢英一議員の一般質問にお答えさせていただきます。私からは、国道153号両小野バイパスについて、2点お答えをさせていただきます。 (1)現道善知鳥峠の堆雪帯設置工事の内容につきましてお答えさせていただきますが、冬期の国道153号の善知鳥峠は縦断勾配がきつく、また大雪時に路面凍結に起因をして大型車両が登坂できず渋滞が発生するなど、円滑な走行に支障が生じているなど、課題を有しております。このため長野県松本建設事務所では平成26年度から、登坂できない車両の待避、円滑な交通の確保及び情報提供を目的とするチェーン着脱所、堆雪帯及び道路情報提供装置を整備する事業を実施しております。 堆雪帯設置工事につきましては、除雪後の車両の円滑な通行を図るために、除雪した雪を堆雪しておくスペースを設置する工事で、みどり湖大橋先から一の洞橋までの間、延長650メートルの路肩に1.5メートルの堆雪帯を設置するものです。令和2年度までに450メートルの設置が完了し、令和3年度に残り200メートルを実施して、事業が完了する予定とのことであります。 なお、この事業の中で整備されるそのほかの施設の状況につきましては、チェーン着脱所は既に完成しており、2基の道路情報提供装置につきましては令和3年度に設置する予定とのことであります。 次に、(2)調査事業費と内容について。 ①今年補正で付いた調査費500万円の内容につきまして、国道153号の辰野町小野地区及び塩尻市北小野地区にわたる区間は辰野町及び塩尻市を結ぶ生活道路であり、両側に人家が連担し、車道幅員が狭く、大型車の擦れ違いが困難な状況が生じているほか、歩道の未整備区間も多くあることから、歩行者の安全な通行に支障を来しております。 また、善知鳥峠においては冬期の積雪・路面凍結に起因する通行止めが発生し、さらに中央自動車道の通行止めの際には迂回車両による交通渋滞も発生するなど、住民生活や物流に大きな影響を及ぼす事象もあり、重要物流道路として多くの課題を抱えております。 このような状況を踏まえ、重要物流道路であると同時に地域住民の大切な生活道路である国道153号について、通過車両等の交通量を緩和するバイパスの建設及び安全を確保する現道の改良などを、一般国道153号改良期成同盟会の場を通じて要望してまいりました。 また令和2年9月18日には、一般国道153号改良期成同盟会の要望活動とは別に、長野県建設部長に対しまして、市長、辰野町長及び両小野バイパス建設期成同盟会の役員の皆さんと、両小野バイパスの早期事業化に向けた調査推進について要望活動を実施いたしました。 このような要望活動の結果、今年度、松本建設事務所より調査業務が実施されることとなりました。今回の調査業務は概略検討という業務で、現在の国道153号の交通状況や周辺の地形・地質等の文献調査を行うもので、概略設計の前段階で資料収集をして、既存道路の問題点、地域における交通の課題等について整理し考察し、当該地域の道路の今後について検討することが目的と聞いております。業務スケジュールにつきましては、今後請負業者と打合せをし、令和3年度中に調査業務を行う予定とのことであります。 議員御指摘のとおり、両小野バイパス事業は北小野地区及び辰野町小野地区の期待も高い事業でありますので、地域の皆様とも意見交換をし、さらに事業が進むように県と地元との調整に努めてまいります。 次に、②今後調査する範囲と調査の進め方につきましてであります。今回契約された調査業務の範囲につきましては、みどり湖大橋の先付近から辰野町しだれ栗踏切までの範囲と聞いております。今年度以降の進め方につきましては、今回実施する調査業務の検討を踏まえて検討していくとのことであります。市といたしましては、次のステップに進めるよう引き続き県に対し予算確保等の要望をしてまいります。 次に、現道国道153号の終点付近の研究につきましては、先にも触れましたが、国道153号は中央自動車道の代替機能を有し、さらに中京圏と中信地域を結ぶ非常に重要な幹線道路でありますが、塩尻市から辰野町までの間は急峻な山岳地形、急な勾配、冬期の積雪・凍結により通行止めが度々発生しております。 議員御指摘のとおり、金井交差点から高出交差点までの区間は交通量が多く、朝夕は渋滞が発生し、沿線住民の出入りに影響があり、また歩道の未整備区間があることから歩行者の安全確保にも課題があると承知をしています。 このようなことから、国道153号の終点付近の研究につきましては、現状の国道153号の課題、沿線住民や地域の皆さんの御意見をお聞きする中で、道路管理者である県と連携をして研究を進めてまいります。 私からは以上です。 ◎市民交流センター・生涯学習部長(赤津光晴君) 〔登壇〕 私からは、2.新体育館建設事業工法等の今後の展望について、2点お答えをさせていただきます。 最初に(1)のCM方式の評価検証についてでございますが、新体育館建設事業は、市場価格の急激な上昇などによる事業費の増額を抑える必要があったこと、また合併特例債の期限が迫っており、スケジュールを厳守する必要があったこと、この2点が課題であり、さらに今まで経験のない大空間の建築物で、技術者の不足という懸念もあったことなどから、本市では初めての採用となるCM、コンストラクションマネジメントでございますが、この方式を採用いたしました。 従来の建築事業ですと、基本計画、基本設計、実施設計と、精度が上がるにつれて事業費の増加やスケジュールの遅れが発生する事例がありましたが、新体育館建設事業ではCMが事業計画段階で本市の求める要望を細部にわたりヒアリングをし、何を、いくらで、いつまでに、を明確にしたことにより、目標とした事業費内及びスケジュール内で事業完了することができたと考えております。 コスト管理についてですが、設計施工プロポーザルでは技術提案と価格のバランスを取りながら評価基準を作成し、参加しやすい募集条件とすることで競争環境を整えたことによりまして、予定価格を約2億3,000万円下回る価格で契約を締結することができました。 実施設計及び施工段階においては、工事の変更項目ごとにコストを詳細に管理した結果、約1億6,000万円余の増額要素がありましたが、結果的には当初の提案価格から工事費に関する増減なしで竣工することができました。さらに工事期間中のインフレスライドによる増額があったにも関わらず、最終的に目標事業費内で事業を完了することができました。 CMのよい点をさらに何点か挙げますと、一つ目として、コスト管理が非常に細かく緻密な上、設計施工者との調整をCMに主体的に進めてもらうことができたこと。二つ目として、本市は課題の整理、図面チェック、協議事項の採否、見学会の受入れ、情報発信などに多くの時間を割くことができたこと。三つ目として、品質管理では技術的に判断が難しい課題について、CMの技術力と支援により解決に当たることができたことなどが挙げられます。 総合的に評価をしますと、新体育館建設事業は設計者や施工者に任せ切りではなく、CMの支援により市が主体的に事業を進めることができたということが一番大きな成功のポイントであると考えております。 今後の本市の建築事業に対してですが、CM方式はプロジェクトを補完するために非常に有効な方式でありますので、必要に応じて採用するべきであると考えております。 次に、(2)の市内業者への地域貢献の実績についてですが、設計施工者の選定プロポーザルに当たっては、地域貢献を評価の対象といたしました。採用された設計施工者からは、10億円の市内企業へ発注の提案があったわけでございますが、事業完了時の報告書によりますと、10億4,336万5,702円の市内企業への発注実績となっております。さらに、市内企業の技術力向上を目的に、建築士会や建設業協会の見学会を複数回実施していただいたとの実績報告を受けております。 私からは以上でございます。 ◎建設事業部長(中野昭彦君) 〔登壇〕 私からは、3.地域公共交通計画について、(1)、(2)の2点についてお答えをさせていただきます。 (1)地域振興バスのダイヤ、経路の見直しについてお答えをさせていただきます。 本市の地域公共交通計画は、公共交通の現状と課題を整理し、将来を見据えた公共交通の在り方や目指すべき目標、課題解決に向けた施策を示し、将来にわたって持続可能な公共交通を実現するための計画として策定を進めているところであります。 計画案の取り組み施策の一つに掲げております、効率的なバス路線、ダイヤ、経路の見直しの具体的な内容につきましては、策定段階で行いました利用実態調査及び利用ニーズ調査により、各路線の乗降人数、乗降場所、バス停の利用状況等が把握できたため、効率的な運行を目指し、来年度さらに詳細な利用実態調査を進め、不要なバス停の廃止による運行時間の短縮のほか、地域の利用実態に合ったダイヤ設定による利便性の向上と利用者の確保を視野に、バス路線ダイヤ、経路の見直しを行いたいと考えております。 また、楢川線、北小野線、洗馬線につきましては、片道の運行時間が1時間程度と長く、利用者のトイレの問題などから速達性の向上についての意見をいただいておりますので、ダイヤ改正時に地域と合意形成を図る中で、速達便が可能かを判断してまいりたいと考えております。 なお、見直しの際には自宅からバス停までが遠いことや、帰宅時には買物などの荷物を持っての移動となる場合が多いため、高齢者は特に大変との御意見をいただいておりますので、バス停間に距離がある路線におきましては、利用者の希望する場所で降車を可能とするフリー降車制度の導入についても、運行事業者と連携し、地域との合意形成を図りながら積極的に取組を進めてまいります。 次に、(2)オンデマンドバスの導入計画についてお答えをさせていただきます。 オンデマンドバスの導入につきましては、昨年11月に実証実験を行った結果、関係者を除き350名の方に御利用いただき、総乗降客数1,900名を達成し、目標であった1,500名を上回り、多くの市民から期待の声が高まっているところであります。 こうしたことから、現在策定中の塩尻市地域公共交通計画におきまして、まちなかの便利な生活と農山村地域のゆとりのある生活を両立するため、市街地ゾーンの拠点内移動はオンデマンドバスを導入し、市街地周辺の既存集落区域におきましては市街地ゾーンと結ぶ地域振興バスの運行により、コンパクトシティ・プラス・ネットワークの実現を目指すこととしております。 オンデマンドバスの導入計画につきましては、令和3年度に、昨年実証実験を実施した大門、高出及び宗賀の一部のエリアで有償での実証実験を行い、その結果を踏まえて令和4年度から中心市街地循環線を廃止し、オンデマンドバスに転換する計画としております。 また、中心市街地循環線のほかにオンデマンドバスへの転換を計画している、塩尻東線、みどり湖東山線、広丘駅循環線、塩尻北部線、片丘線の5路線につきましては、令和4年度以降、実証実験を行いながら、順次オンデマンドバスに転換し、エリアを拡大したいと考えております。また、実証実験におきまして地域振興バスとオンデマンドバスを並行して運行することで、既存のバス利用者がスムーズにオンデマンドバスに移行していただけるよう、丁寧な対応を心がけてまいります。 次に、1便当たり乗車人員が10人前後と利用率が高く路線延長も長い洗馬線、宗賀線、北小野線及び楢川線の4路線は、オンデマンドバスに転換することにより輸送能力や効率性の低下が見込まれることから、地域振興バスの運行を継続し、先ほど御説明しましたダイヤ改正及び経路の見直し等により利便性の向上を図ってまいります。 私からは以上になります。 ◎企画政策部長(高砂進一郎君) 〔登壇〕 私からは、地域公共交通計画についてのうち2点お答えをいたします。 まず自動運転技術の取り組み状況と今後の展望ですが、自動運転の実証事業等の取り組みは、昨年1月に締結した包括連携協定に基づき、アイサンテクノロジー株式会社をはじめとする国内の先端技術企業との官民連携体制のもと、自動運転に対する社会受容性の向上、国内における自動運転技術の向上に向けたデータの取得と蓄積、さらにはこの実証実験をきっかけとした関連企業の集積を目的に実施をしております。 昨年11月のバス型自動運転車両の実証実験では、4日間で計20回運行し、ドライバーが乗車した状態であるものの、基本的なハンドルやアクセル、ブレーキ操作をシステムが制御し、塩尻駅を中心に中央スポーツ公園や新体育館を巡る4.9キロを、安全性を確保した上で最高時速40キロ程度を出し、一般車両の流れに大きな影響を与えることのない走行ができたところであります。加えて、市内外から非常に高い関心をいただき、毎便ほぼ満席での運行となり、延べ151人に乗車を体験していただきました。 本年1月のタクシー型自動運転車両を用いた実証実験は、平日7日間行い、遠隔監視と国道走行という県内初の取り組みに挑戦をいたしました。具体的には、ドライバーが乗車せず、車両の一連の走行状態や車両周囲の安全性をリアルタイムで遠隔監視し、緊急時のみ対応する体制で塩尻駅と市庁舎間、往復1キロ、最大時速20キロで走行したところであります。 この遠隔監視型の自動運転では、同時に複数台の車両の運行を監視できるため、将来的にはドライバーの削減が見込まれ、交通事業者の担い手不足の解決に資する技術として期待されております。 国道走行では、塩尻駅と桔梗ヶ原ワイナリーエリアを結ぶ6.9キロを時速40キロ前後で走行し、将来的な社会実装も見据え、国土交通省及び県警本部の連携のもと、長距離走行の実証に取り組むことができたところであります。 なお、この両実証実験に使用した自動運転車両の制御に用いる高精度3次元地図は、塩尻市振興公社のKADOにおいて子育て中の女性など地域住民による自営型テレワークによって作成されたものであり、地域住民との協働による本市でしか実現できない連携体制のもと、実証実験を実施いたしました。 今後の展望としましては、本年度の実証実験を踏まえ、連携する民間企業や関係機関、地域と調整を図りつつ、運行距離の延長やレベルを上げた取り組みといった技術的にさらに高度な実証実験に挑戦してまいります。また市民参画についても、新型コロナウイルス感染症等の状況を注視した上で、先端技術に触れていただく機会を積極的に設けてまいりたいと考えております。 次に、塩尻型MaaS今後の展望についてお答えをいたします。 塩尻型地域新MaaS自動運転実証プロジェクトが経済産業省のモデル事業の採択を受け、今年度オンデマンドバスと自動運転を組み合わせた新たな地域交通機能の形成への挑戦として実証事業に取り組み、それぞれ成果を上げたところであります。 塩尻型MaaSの今後の展開につきましては、本年度、民間企業とともに塩尻MaaS研究会を立ち上げ、実証事業の成果や課題を踏まえ、自治体の枠を超えた広域での連携や、地域振興バス、のるーと、鉄道といった異なる交通網間の接続など、新しい交通サービスの在り方の研究を行っているところであります。 令和3年度以降の具体的な研究事項の一端を申し上げますと、まず地方創生推進交付金事業として、市民の皆様が松本市内の高度医療機関へ通院することを想定し、自宅と医療機関を結ぶ交通機関の検索や予約を一括で行うシステムを構築してまいりたいと考えております。現在、地域振興バス、JR、松本市の路線バスの時刻を個別に検索する必要があるものを一括で検索可能とすることで、移動の省力化を図るとともに、本年度実証実験を行いましたのるーとの予約が同時に可能となれば、交通モード間をシームレスに接続できるとともに、時間軸の選択肢が広がるなど生活の質の向上につながるものと期待しております。 包括連携協定や実証事業で強化した国内最先端の技術とノウハウを持つ民間企業との連携によって、まずは交通を基軸とし、デジタル化を通じて住民本位の地域・社会を実現する地域デジタルトランスフォーメーションを具現化してまいります。 私から以上です。 ◎産業振興事業部長[農政・森林担当](上條吉直君) 〔登壇〕 私からは、食品ロス削減の取り組み、(1)地産地消の取り組みとフードバンクのうち、地産地消の取り組みについてお答えいたします。 市では、第五次塩尻市総合計画におけるプロジェクトの一つとしまして、域内循環システムの形成を掲げております。地産地消型地域社会への転換のため、地元農産物の生産・流通体制の構築等を図っております。具体的な取り組みとしましては、農産物流通コーディネーターを市農業公社に配置し、農産物の需要供給調整や、そのための生産者の育成等を行い、市内学校給食における市内農産物の利用率が向上しております。 流通コーディネーターによる需給調整により、生産者は供給する農産物の必要な時期や量を事前に把握することができ、適切な時期等を考慮して生産を行うことができるため、農産物の過剰に伴う農産物ロスの縮小につながり、そのことが食品ロスの抑制にもつながっていくと考えております。 私からは以上でございます。 ◎健康福祉事業部長(青木実君) 〔登壇〕 私からは、フードバンクについてお答えいたします。市内のフードバンクの状況といたしましては、市生活就労支援センターまいさぽ塩尻が生活困窮者に対する食料支援を行うために、家庭等で余っている食品を集める活動、いわゆるフードドライブとして市民や企業等から寄附を受けております。また、民間においても様々な団体がフードバンクやこども食堂をはじめとした食料支援の活動を行っているとお聞きしております。 まいさぽ塩尻では、毎年12月に保健福祉センターでフードドライブを開催するとともに、様々なイベント等で余っている食品を集める活動を年5回ほど行っております。年間を通して、まいさぽ塩尻の窓口で実際に寄付をいただいた件数は、平成30年度が64件、寄付個数としては970個、令和元年度が69件で980個、本年度につきましては1月末現在122件、2,359個になっております。特に今年度は県の社会福祉協議会に集まった食料品等を、まいさぽ塩尻にも配分いただいた結果、寄付件数、個数ともに大きく増えている状況でございます。 寄付をいただいた主な食品につきましては、精米ですとかカップラーメン、レトルト食品、缶詰など、長期保存が可能なものとなっております。 フードバンクやフードドライブの活動は、生活困窮者の皆さんに対する支援活動に役立つほか、食品ロスの削減にも通じることから、今後も市民や企業の皆さんに対し活動の主旨や目的の周知を図るとともに、定期的な食料提供の機会を増やす工夫をしてまいりたいと考えております。 私からは以上でございます。 ◎こども教育部長(大野田一雄君) 〔登壇〕 私からは、(2)学校での啓発についてお答え申し上げます。 まだ食べられるのに捨てられてしまう食べ物、食品ロスが発生していることが、環境や資源、経済に大きな負担となっている現状について、議員御指摘のように、子供の頃から意識を持ち改善しようとすることは非常に大切なことであると考えております。 市内小中学校では、自校給食の強みを生かし、給食時間に学校栄養士がクラスで児童・生徒と一緒に給食を食べながら、その日の食材の説明や栄養バランスなどの話をするなど、食育活動を行っております。そして毎日、食品残渣、食べ残しの調査も行っておりまして、食べ物を大切にすることに関する指導に生かしております。 食べ残しの状況につきましては、学級担任による、残さずに盛りつけをする配膳指導のもとに中学校ではほとんど食べ残しがない状況にありますが、小学校では1週間平均して1キログラムから5キログラム程度の食べ残しがある学校もございます。 学校栄養士や給食委員の児童・生徒が毎日、給食室に食器等が戻される際に食品残渣を確認しておりまして、食べ残しがあるクラスの児童・生徒に対しましては後日、学校栄養士がそのクラスを訪問して、食べ残すことや栄養摂取について指導する機会を設けております。また、児童会や生徒会が中心となり、食材に関することや調理の様子について、校内放送を活用して全校に呼びかけるなど、子どもたち自身が食品ロス削減の啓発を行っている学校もございます。 小中学校においては、食べ残しの実態を踏まえて、子どもたちへの直接指導の機会を設けながら、子どもの頃から食べ物を大切にする心を育成するとともに、食品ロス削減に関する記事を掲載した給食便りを家庭に配布するなど、親子で一緒に意識を高めるきっかけづくりも行っておるところでございます。 本市としましては、学校現場においてこれらの活動を継続し、食べ物を大切にする心を育成してまいります。 私からは以上でございます。 ◎市民生活事業部長(小林隆君) 〔登壇〕 私からは、4.食品ロス削減の取り組みのうち、(3)廃棄物処理に係わる食品ロス削減の必要性についてお答えをいたします。 食品ロスによる廃棄物は、飲食店や食品小売店などの事業系から調理残渣や食べ残しなどがありまして、一般家庭からは食材を買い過ぎて傷んでしまったり、賞味期限、消費期限が過ぎてしまったり、料理の作り過ぎでの食べ残しなどがあると考えられております。 食品ロスによる廃棄物の大部分は生ごみであることから、松本クリーンセンターで焼却処理されることになります。生ごみには水分が多く含まれることから、焼却に多くの燃料を必要とし、多くの二酸化炭素を排出することになります。また、焼却した後の灰については、最終処分場へ埋立てをすることになっております。 食品ロスによる廃棄物が多いと環境への負荷にも影響が大きくなることから、食品ロスの削減について理解と関心を高めるため、地区説明会や「広報しおじり」に特集記事を掲載するなど、食品ロスを減らす工夫を市民の皆さんに周知・啓発をしております。 事業系につきましては、2001年に食品リサイクル法が制定され、各事業者にそれぞれ取り組んでいただいているところでございます。 事業者、各家庭において食品ロスの削減に取り組んでいただくことで環境への負荷低減につながることから、今後も関係する団体等と連携し、市民に意識していただけるよう取り組みを行ってまいりたいと考えております。 私からは以上です。 ○副議長(西條富雄君) 8番議員の質問を許します。 ◆8番(横沢英一君) 答弁、ありがとうございました。それでは、国道153号についてお聞きをしたいと思いますが、まず現道の堆雪帯の関係で、設置工事については善知鳥峠に向かいまして順調に進んでいると思っておるわけですが、堆雪帯の設置によりまして除雪がスムーズに安全にできるということで理解しますし、また幅員が1.5メートル広くなったということで、非常に急峻な地形でもありますけれども、そこに安心ができると、こういう印象でございます。 先ほどの答弁では、この設置は橋の手前までということで、当面は工事終了ということでした。その先の考えを聞きたいと思いますが、たしか橋が2か所ありますし、そこには自動塩カル散布機も設置されておりますが、設置場所などの問題から、寒いときには橋の床板が凍結、凍って滑って危険だという感じもあるわけですが、そこのあたりはどうでしょうか。 ◎建設事業部長(中野昭彦君) 現在、実施しております堆雪帯の設置工事から先の部分ですけれども、既設に登坂車線が大体あるものですから、幅員としては十分あるということの中で、今回の事業範囲には入っていないという状況があります。 それから、橋梁の床板部分の凍結のお話ですけれども、当然融雪剤の散布において対応しておりますので、今お話ございましたので、県に対してもしっかりと確実にそういった対応をしていくようにお願いをしていきたいと考えております。 ◆8番(横沢英一君) 今、登坂車線があるからということで言われましたけれども、確かにそういうことだと思いますが、峠の付近は登坂車線がぐっと狭くなって、峠から向こうも大体狭いんですよね。せっかくああいうふうにやって、恐らくしっかり効果は出ると思いますので、それから先につきましても、これからぜひこの堆雪帯の状況を見ながら、場合によってはその先もやっていただきたいと思いますので、ぜひ県へお伝えを願いたいと思います。要望にさせてください。 それでは、両小野バイパスについて、お聞きをしたいわけですが、これまで長い間、県に何回も陳情したりしておりまして、正直に言って応答がなかったと、こんな感じでした。30年近くやっているわけですが、そういう状態だったんですが、ここで調査費がついたということで、地域としてはやっぱりゼロが1になるということは非常に大きなことだと、そういう認識も持っていただいております。 地元住民にとりましては、大きな一歩であったわけですが、今後の活動に弾みがつくと大変喜んでいますが、答弁では調査はこれからだからということで、不確かなことは言えないということで、ああいう答弁になったわけですが、もう少しやっぱり地元の皆さんとすれば、こういうふうな計画で進めていきますよというようなことを聞きたかったんですが、それは難しいということでしょうから、概略の工事延長は先ほどみどり湖入り口から辰野町のしだれ栗踏切ということですので、大体私もどのくらいの距離になるかなと思って、7キロくらいかなと、こんなふうに思っているわけですが、この地域は山あり谷ありということで非常に複雑になっているということ。それと今後、調査、用地買収、工事までになりますと、大きな費用と長い期間がかかるわけですが、今、伊那谷地域は御承知のように県事業を国の代行として加えていただいて、積極的にやっているわけですよね。何とかこういう事業に入れてもらう努力をしていただきたいと思いますが、どうでしょうか。 ◎建設事業部長(中野昭彦君) 両小野バイパスの事業化という形になれば、当然大きな事業費がかかる事業だと思います。今お話があったように、安定的な財源の確保という、非常に大事な部分でございますので、国の直轄管理の区間、いわゆる指定区間への編入ということは、国道153号の改良期成同盟会の地方陳情の要望の中でもしっかりと強く要望させていただいておりますので、なるべく早くそういった指定区間への編入ができるように、今後も引き続き活動をしてまいりたいと思っています。 以上です。 ◆8番(横沢英一君) 県の立場は、なかなか返事はできるわけではございませんけれども、これからそういう努力をしていただきたいと、こんなふうに思うわけでございますが、市の立場で、やっぱりこのバイパスというのは非常に、先ほど答弁の中にもありましたが、塩尻にとっても大事なものだと。 そういうことで、できるだけ早く改良に努力してもらいたいということは、先ほどの答弁の中では分かったわけですが、地元の現状や課題、バイパスの必要性についても簡単に意見を述べていただきたいというのと、北小野と辰野町が、ここちょうど両方の自治体に入るもんですから、これから今、両小野バイパス建設期成同盟会という組織はつくってあるわけですけれども、この組織を拡大したほうがいいかとか、そういうような御意見はどうでしょうか。 ◎建設事業部長(中野昭彦君) 今は両市町の北小野支所と辰野町の小野支所で事務局を持って活動しているという状況でございますけれども、昨年度も実は辰野町さんと事務局同士、打合せをさせていただいて、今お話しのように、もうちょっとこの組織を拡充させていただいて、しっかりと両小野バイパス、せっかく今回、調査費がついたもんですから、継続的にしっかりと組織体制をしっかりとして進めていかなきゃいけないということは、市と町で共有のものとして捉えております。 そんなことですので、早期の事業化を含めて今後しっかりと、これは進めてまいりたいと考えております。 以上です。 ◆8番(横沢英一君) 迂回路について、次に市としての今後の考えをお聞きしたいと思いますが、今年の2月5日でしたが、早朝に国道153号の古町地籍で交通事故がありまして、通勤通学の時間帯だったもんですから、通行止めになって長い距離が大渋滞を起こしたという事案があったわけですが、その中に一部、旧道を使って交互通行もしていただいたようですが、車両がほとんど動かなかったというようなことも聞いております。 やっぱり災害があったときには今の道路が重要な部分を持っているということは、これは皆様御承知だと思いますが、災害時のときにはどんなふうに今の部分を考えていただけるか、御答弁をお願いします。 ◎建設事業部長(中野昭彦君) 国道153号は重要物流道路に指定されておりますので、大きな災害が起こったときには国がこれは優先的に道路上の瓦礫の処理などを行って、警戒の措置になりますけれども、優先的に救援のルートを確保する道路になっております。今のお話の重要物流道路としての迂回路としては、長野自動車道であったり国道20号であるということで、広域的なネットワークを通じてこれは確保され、迂回路として確保されるという形が取られておりますし、もう一つの側面であります生活道路としての国道153号という面では、県道楢川岡谷線ですとか塩尻勝弦線を迂回路として想定をしております。 以上です。 ◆8番(横沢英一君) あとは、これからのことのお願いなんですが、一日も早く用地買収、そうすると工事、事業採択とかはもちろんですが、そういうところに持っていくためには、何とか単年度の事業費をつけていただけるように努力をしていただきたいと、これは要望でございます。 それでは、新体育館建設事業の工法の展開でございますが、答弁いただきましたが、私は大変成功事例だと、こんなふうに思ったわけでございまして、本市は初めての試みのCM方式の導入でございますので、いろいろ大型建築事業だとか複雑化して最近来ているということ。そして建物用途の複合化等もありますので、もう少し、せっかくの機会ですから、CMのよかったポイントを御紹介していただければありがたいなと思います。 ◎市民交流センター・生涯学習部長(赤津光晴君) 効果についてでございますが、大型建設プロジェクトの場合、通常は設計者が考えて市が内容を了承するということが多いです。したがいまして、主体が設計者寄りになることが一般的でございます。今回、CMの導入によりまして、技術やコスト管理の支援をいただくことにより、市が課題解決の方向性を主体的に決定することができたということが最も効果があったのではないかと考えております。 また、そのほかに印象に残ったことでございますが、従来の建設事業は基本計画、基本設計、実施設計、施工工事と、事業の段階が進むにつれて事業費が増えるというような傾向がございます。この原因は建物が出来上がるにつれて要求性能の変更ですとか要望が増えるということが大きな要因だと考えているところですけれども、今回は基本計画と基本設計の中間の段階、この段階、事業計画と呼んでおりますが、この段階におきまして本市が求める体育館の具体的な要求性能を議会の皆様からも意見をいただきながら議論をして、CMとの協議も重ね整理をしたことで、設計の前段階で適正なコスト算定と、それから全体工期の把握ができたということがございます。 この事業計画の段階でCMノウハウを十分に発揮していただいたこと、これが結果的に事業の遅延ですとかコストアップを防ぐということにつながったのではないかと考えております。 以上でございます。 ◆8番(横沢英一君) ありがとうございました。このような方法が確立して、良好な評価、検証もできているということでして、せっかくこのような集約もされたということですので、この経験を次の機会に継承していかなければならないと思いますが、どんなふうな考えを持っておられるか、お願いをいたします。 ◎企画政策部長(高砂進一郎君) 公共施設の管理に関することになろうかと思いますので、各課が所管します公共施設の長寿命化計画がここで全部出そろってまいりました。これを基に来年度は公共施設の総合管理計画を策定いたします。この実行によりまして、いよいよ本格的なアセットマネジメントということになります。 それから、第3期の中期戦略期間中は小坂田の再整備、それから塩尻児童館建設、平出博物館建て替え事業の設計業務等が始まってまいりますので、ハード事業が続くわけであります。ここで庁内の技術系職員の技術、ノウハウを有効活用していこうという視点から、この4月に総務部内に公共施設マネジメント課を設置いたします。 今回のCM方式、コスト変動、品質管理等、大変的確に対応できて、この経験値、これは何物にも代え難いということでございますので、新方式はもとより、PFIの方式ですよね、デザインビルドでありますとかBOT等の。PFIにつきましても今後合併特例事業債等の有利な財源が期待できない中、そ上に上げていく必要があるということから、マネジメント課を中心に、大型建設事業に際しましてあらゆる可能性もテーブルに上げて検討してもらいたい。これが肝要かと思われます。 以上です。 ◆8番(横沢英一君) ありがとうございました。 それでは、3番のほうに入らせていただきたいと思いますが、この自動運転について実証実験では市民の皆さんの評価もよいとのことでありますし、まず現行法令の中ではどのようなことができるのか。また今後の実証実験を踏まえて、市内に自動運転車両が走るということも当然実現してくるわけでございますが、やっぱり障害となるような規制、課題等、どんなことがあるか教えていただきたいと思います。 ◎企画政策部長(高砂進一郎君) 本年度、道路交通法等が改正されまして、公道における条件付自動運転が可能になったということであります。この条件付自動運転につきましては、ドライバーが乗らない運転と、ドライバーが乗らない場合は遠隔操作、ドライバーが乗る場合はシステム操作ということになりますが、これが可能になっております。それに合わせたレベル2までの実証を本年度実施いたしました。 その中で何点か課題がございます。遠隔監視の場合は、監視者が大体2台くらいしか監視できないということが分かってまいりましたし、関連しまして信号やセンサーといったインフラとの連携強化でありますとか、高速大容量の通信インフラ、5Gの整備等が重要であるということがあります。 それから公道を走る上の大きな課題としましては、歩車分離ですとか自動運転専用レーンの設置であります。道路脇の歩行者ですとか停車をしている車を感知して、追越し動作ではなくて、そこで止まってしまうということが何回かありましたので、これについては人工知能、AIを使った計算方法の訓練等、こういったものが大きな課題と捉えております。 以上です。 ◆8番(横沢英一君) ありがとうございました。今やっぱり実証実験されると、意外と新しく課題も見つかるということもよく分かりましたけれども、それでは、塩尻型MaaSの推進するにつけて、これも多分課題が多いと思うんですが、どんなようなことで検証されましたでしょうか。 ◎企画政策部長(高砂進一郎君) MaaS、文字どおりMobility as a Serviceでありますので、移動・交通を基軸にサービスを連鎖して広げていくということから、エリアを拡大するという大きな課題がございます。 それに関連しまして、住民のニーズを的確に広域的に把握をしていくという課題がございますし、JRとの協議等も必要になってまいります。それから予約を一括で管理するシステムを来年度開発していきますが、これを官民連携、広域連携で行うための構築の役割分担等が現在課題になっております。それからもう1点、情報弱者等の方への対応としましては、その支援体制、これをどうしていくか、これを課題として捉えております。 以上です。 ◆8番(横沢英一君) 地域公共交通計画ですが、やっぱり次回のダイヤ改正だとかオンデマンドバスの導入をはじめ、たくさんの新しい取り組みが提案されているわけでございますが、これからはパブリックコメントを経て公表されるとのことでございます。 今後これまでの交通体系とは変わっていくんではないかと思いますが、市民目線で高齢者にも利用しやすいような計画となるよう、また実施されるように、ぜひお願いしたいということで、これも要望とさせていただきたいと思いますが、部長、よろしくお願いします。 それでは、食品ロスの関係ですけれども、ごみを減量するということは大変大切なことであると思いますし、食品ロスを減量化するためには、関係課が連携してやっていかなければいけないと思います。 実際、先ほどの中にも関係課が連携するということを言っていましたが、具体的にはどのように進めるのか教えていただきたいと思います。 ◎市民生活事業部長(小林隆君) 先ほど各部のほうで御答弁をさせていただいたとおり、ごみになる前の段階でもいろいろ方策があるわけですので、庁内の関係課と調整会議等を開催する中でやっていきたいとも思いますし、当然、市の関係する団体、また事業者の方にも御協力をいただきながら進めてまいりたいと考えております。 以上です。 ◆8番(横沢英一君) 以上で質問を終わります。大変ありがとうございました。 ○副議長(西條富雄君) 以上をもちまして、横沢英一議員の一般質問を終結いたします。 この際、午後1時10分まで休憩します。                              午前11時53分 休憩                            -----------                              午後1時10分 再開 ○議長(丸山寿子君) 休憩を解いて再開いたします。 次に進みます。12番 山口恵子さん。 ◆12番(山口恵子君) 〔登壇〕 御指名をいただきました公明党の山口恵子です。一般質問をさせていただきます。 昨年の3月11日に世界保健機構(WHO)が新型コロナウイルス感染症のパンデミック宣言をして以来、毎日感染者や亡くなられた方たちの人数が報道されるようになりました。日本では、感染の第3波は医療機関が逼迫し崩壊寸前との報道もされています。介護施設ではクラスターが発生するなど、医療・福祉・介護を担っている方は不安や緊張状態が続き、心身ともに疲弊する中、懸命に支えてくださっていることに心から感謝いたします。いまだ感染拡大の収束の見通しは立っていません。お亡くなりになられた方には心よりお悔やみを申し上げます。 毎日報道される数字の意味をどのように捉えていくのか、パンデミック宣言の1週間後にドイツのアンゲラ・メルケル首相がコロナ危機をめぐる演説で次のように語っています。これは単なる抽象的な統計数値で済む話ではありません。ある人の父親であったり、祖父、母親、祖母、あるいはパートナーであったりする実際の人間が関わってくる話なのです。そして、私たち社会は一つ一つの命、一人一人の人間が重みを持つ共同体なのです、と。 今回のように世界中の国々が脅威にさらされる状況が長引き、日常的に危機的な状況であるほど、命の重みを見失わないようにしなければなりません。 市内の小学校では、コロナ禍の今、差別や偏見をなくそうと、シトラスリボンプロジェクトに賛同し、全校児童のランドセルにシトラスリボンがつけられています。通学路の安全見守りをしているとき、上級生に作ってもらったとリボンを誇らしげに見せてくれた児童がいました。子どもたちの気持ちを裏切ることのないような社会が広がることを願っています。 それでは通告に従い、一般質問させていただきます。 1.新型コロナワクチン接種体制について。 この件に関しては前者の質問と重複しないようにお聞きします。 (1)接種体制と予防接種台帳の管理について。 新型コロナウイルス感染症の収束の鍵となるワクチンの医療従事者向け先行接種が始まりました。国内で初めて正式承認された米国の製薬会社ファイザー製のワクチンは、発症予防効果95%が示されています。河野ワクチン接種担当大臣は、インフルエンザワクチンの有効率が40から60%と報告されていることを考えると高い効果と説明しています。 本市では接種推進チームをつくり、塩尻モデルとして体制整備が進められています。協力していただく医療機関は日常の診療を行いながらのワクチン接種を行うことから、負担を最小限に軽減するよう考慮し、希望する市民が安心して接種できるよう体制の構築が求められています。 そこで、4点についてお伺いします。 集団接種、個別接種の実施について、1日の予約数、実施数はどのくらいでしょうか。医師や看護師などの人材不足が懸念されていますが、会場の感染防止を施しながらの実施体制についてお伺いします。 次に、予防接種台帳についてお聞きします。医師や医療従事者は優先先行接種ですが、医療従事者とは訪問看護ステーション、介護医療院の従事者は対象となるのかどうか。また、市民の接種済みの情報はどのように把握されるのかお聞きします。台帳への入力やデータ管理については、行政の事務が増大することへの懸念がありますが、対応についてお伺いします。 次に、優先接種は65歳以上の高齢者ですが、塩尻市内の高齢者施設では従業員の同時接種が施設内のクラスター対策では効果的です。市外住居者の従業員も接種ができるのかどうか、その場合の接種済みの把握はどのように行うのかお聞きします。 次に、基礎疾患を有する方の対応についてお聞きします。基礎疾患とはどのような疾患をいうのか。自治体では個々の状況は把握できず、申告により判断するとのことですが、確認は予約時なのか、また接種当日の問診によるのかどうか。また、問診票は事前に配布していただくことがよいと思いますが、クーポン券や予診票の発送はどのように対応されるのか、お考えをお聞きします。ワクチンの供給が十分でない中、発送順位についてはどのようにお考えかをお聞きします。 2.地域医療体制について。 (1)小児の初期救急医療体制について。 昨年2月、市内の病院で長年子どもたちの医療と健康を支えてきた小児科が診療を終了しました。市内では産科、分娩施設ばかりではなく小児科も深刻な医師不足となっています。一昔前の乳児健診では、乳幼児は夜間に体調の変化や急に熱が出たりすることがあるので、小児科のかかりつけ医を決めておきましょうと指導がされていました。しかし、現在では、かかりつけ医であっても夜間は急患などの診療が厳しい状況です。 そこで、市内小児科診療の状況と夜間の診療体制についてお伺いします。松本市に設置されている小児科・内科夜間急病センターについて、設立や塩尻市民が利用するに至った経緯について状況をお伺いします。 次に、本市独自の初期救急医療体制について、整備のお考え、その可能性についてお聞きします。乳幼児や子どもは、体調が悪いとき自分の症状を思うように伝えることができません。熱を出したり泣きやまなかったり、いつもと様子が違うととても不安になり心配です。今すぐ小児科で診察が必要なのか、明日まで様子を見て診察すればよいか、とても迷ってしまいます。 このようなとき市内で安心して診察をしていただけるとよいのですが、松本市城西の松本城近くの松本市小児科・内科夜間急病センターまで行き受診しますが、時間は19時から23時までです。以降、夜間は翌朝の9時までは輪番制二次救急病院の松本医療センターで対応していただくようになります。松本市小児科・内科夜間急病センターを受診し、さらに診察や治療が必要と判断された場合も二次救急病院を紹介していただき受診するという体制になっています。 このような状況、体制についてはどのように認識されているのか、課題は何か。市境にあります松本医療センターで夜間11時まで待たずに急病のときは診療をしてもらえないかと子育て世代の御意見を伺っています。市として整備していくお考えはありますでしょうか。その必要性、可能性について見解をお伺いします。 3.出産・子育てサポート体制の充実について。 (1)産科医等の医学奨学金制度について。 第五次塩尻市総合計画第3期中期戦略案が示されています。計画の柱の一つ、子供を産み育てる環境の整備が重要なプロジェクトであり、今回は出産・子育てサポート体制の充実として、主な取組の一つに産科医等の医学奨学金制度を創設すると計画されています。令和3年度の予算案概要では、お亡くなりになった藤牧喜美子様からの寄附金を充て、未来につなぐ医療確保基金を創設すると計画されていますが、この基金創設の目的は何か、主な概要についてお考えをお伺いします。 市長は総括説明で、医学生の支援を目的とした医学生奨学金制度を令和4年度4月の施行を目指すとしていますが、制度創設に向けた取組についてお伺いをします。 次に、基金の財源と運用についてお伺いします。具体的な事業の内容や、制度設計をする上で財源をどのように運用していくのか、そのシミュレーションや想定をして検討する必要があります。現在抱えている塩尻市の現状と課題を踏まえた上で制度の内容を検討することが重要ですが、どのようにお考えかお伺いします。 4.暮らしを支える安全なまちづくりについて。 塩尻市地域公共交通計画について。 計画の概要と地域振興バスの運用についてお伺いします。 私たちの生活を支える足として利用者の減少が著しい地方ほど公共交通の存続が難しく、鉄道の減便やバス路線の廃止などが相次いでいます。高齢のため自動車運転免許を自主返納する人にとっても、移動の足をどう確保するのか、これからの生活を守る重要な鍵となっています。 本市では、今年7月公表予定の地域公共交通計画案が示されています。計画では、市街地ゾーンと周辺の既存集落区域までの拠点間の移動は、JR、地域振興バスでスムーズな移動を確保。市街地ゾーン内の移動はオンデマンドバス化を促進し、令和4年度から本格運行をする計画であります。バス10路線のうち北小野線、洗馬線、宗賀線、楢川線は利用者のニーズに適応し、適正化を図るとされています。 現在の利用者は60歳以上が71%、女性が76%とありますが、公共交通計画での利用者の層、ターゲットはどのようにお考えですか。さらに路線や停留所、ダイヤの見直しの観点や利用料金について考え方や検討内容をお伺いします。 (2)JR塩尻駅・広丘駅駐輪場の防犯対策。 市の中心的な拠点JR塩尻駅、北部地域拠点の広丘駅は、通学・通勤等、市民の生活を支える重要な拠点として多くの市民に利用されています。どちらの駐輪場にも自転車盗難多発注意と書かれた案内がされています。そこで塩尻警察署に出向き、市内の自転車盗難の状況を伺いました。被害届が提出されている件数だけでも過去3年間の状況は市内で30件前後の自転車盗難があり、そのうち塩尻駅、広丘駅では4割ほどの盗難が発生しています。 そこで、駅前の駐輪場の防犯対策、防犯カメラの設置状況をお伺いします。広丘駅西口は地面と一体化したロックを固定する場所がありません。他の駐輪場のように鍵を固定できるための設備設置をしていただきたいが、対応についてお聞きします。 以上で1回目の質問を終わります。 ○議長(丸山寿子君) 12番議員の質問に対する答弁を求めます。 ◎健康福祉事業部長(青木実君) 〔登壇〕 山口恵子議員の一般質問にお答えいたします。私からは、新型コロナワクチン接種体制について及び地域医療体制についてお答えをいたします。 初めに、新型コロナウイルスワクチンの接種体制と予防接種台帳の管理につきましては、本市の接種体制につきましては、これまでの一般質問にもお答えしましたとおり、土曜日、日曜日等を中心に保健福祉センターで行う集団接種と、平日に身近な医療機関で行う個別接種を効果的に組み合わせて実施する予定でおります。 集団接種は、土曜日は午後の3時間を、日曜日等の休日は午前午後それぞれ3時間として、問診、診察、接種、これを一つのチームとして1時間当たり20人の接種を見込み、1回当たりの集団接種で3から4チームでの実施を考えているところでございます。これらを踏まえますと、土曜日には180人から240人、日曜日等には360人から480人の接種が見込まれます。予約についても、これらの実際の接種人数を見据えた上で受け付けることとしております。 また、個別接種につきましては、現在市内5か所の病院のうち4か所の病院に超低温冷凍庫を設置していただいて、基本型接種施設になっていただけるよう調整をしております。残り1か所については、市の保健センターの冷凍庫を活用する予定でございます。 その他の医療機関、診療所等につきましては、保健福祉センターからワクチンを配送するサテライト型の接種施設になっていただけるよう、現在塩筑医師会を通して依頼をしているところでございます。 個別接種の接種回数の目安といたしましては、インフルエンザの予防接種を参考に、基本型の接種施設で1日当たり40回程度、サテライト型接種施設では1日当たり10回程度を目安としておりますけれども、現時点では不確定な部分が多いため柔軟に対応してまいりたいというふうに考えております。 次に、予防接種台帳の仕組みにつきましては、予防接種法施行令の規定によりまして、市町村長は予防接種を受けた方の住所、氏名、接種日等に関する記録を作成して5年間保存することとされておりまして、本市では現在、各種予防接種の実施情報を電子データで保存しているところでございます。新型コロナウイルスワクチンの接種情報につきましても、通常の予防接種と同様に電子データで保存することとしておりますが、現在国において新たな接種情報管理システムを構築しておりまして、そのシステムが順調に稼働すれば本市の予防接種台帳にそのデータを取り込むことが可能となります。 先行接種となります医療従事者や高齢者施設の従事者、市外の方等につきましては、接種が終了すると予診票が住所を有する自治体に送付されることになっておりますので、それを基に接種記録を各市町村自治体で台帳に取り込むということになります。 なお医療関係者の接種におきまして、介護医療院等の医療従事者も対象とされておりますので、現在先行接種が行われている対象者となっているというふうに思われます。 次に、基礎疾患のある方への接種につきましては、65歳以上の高齢者の次に優先接種とされておりますけれども、国の想定では、64歳以下の対象者につきましては現在一斉に接種券を送付することと定められておりますので、その上では基礎疾患をお持ちの方を市で把握するというのは大変困難なことですから、自己申告によるものというふうにされておりまして、ワクチンの接種予約を受け付ける際に確認をさせていただくことになるというふうに考えております。 いずれにしましても、現段階ではワクチン供給体制をはじめ未確定な部分、流動的な部分が非常に多い状況でありますが、本市にワクチンが届き次第、迅速かつ円滑に接種できるよう準備を進めてまいります。 次に、二つ目の地域医療体制についての(1)小児の初期救急医療体制について、2点についてお答えいたします。 初めに、市内小児科診療の現状と夜間の診療体制についてでございますが、本市の小児科の現状につきましては、現在市内で小児科を標榜している医療機関は7か所ございますが、ここ数年で3か所減少するなど、小児医療を取り巻く環境は大変厳しい状況であります。また、夜間に子供を診療する医療機関や二次救急医療機関が市内にはありませんので、特に夜間における救急医療体制の充実が求められております。 現在、市民の19時から23時までの夜間診療に対応できるのは、議員おっしゃいました松本市が運営しております小児科・内科夜間急病センターになります。また、23時から翌朝までの診療については、松本広域圏救急災害医療協議会によります輪番制の二次救急医療機関が担っているというのが現状であります。松本市小児科・内科夜間急病センターにつきましては、安心して受診できる初期救急医療体制の整備や二次救急医療機関の負担軽減に加えまして、子育て支援の充実を目的に松本市の直営施設として松本市城西に開設され、平成17年の4月から運営されております。 本市では松本医療圏の二次救急医療機関の負担軽減を図る趣旨を考慮しまして、開設当初から利用しているところであります。平成22年度からは、よりよい運営体制を確保するため、この運営費の一部を負担しております。 次に、市独自の初期救急医療体制について。 小児の初期救急を松本医療センターで対応する考え方、また課題についてお答えをいたします。独立行政法人国立病院機構まつもと医療センターにつきましては、本市から地理的にも近いことから、前身の国立病院の頃から本市の二次救急医療を支えていただいております。特に小児医療につきましては、現在松本医療圏の中でも小児科医が多く在籍しているということから、小児科の二次救急の半数以上を受け持つなど、圏域においても小児救急の中核を担う役割を果たしていただいております。 本市の小児救急医療体制の充実につきましては、過去にこの松本医療センターに対して要望した経過もあったことから、今年度に入りまして新年度以降の取り組みについて何度か課題の共有や情報交換を図るとともに、所在している松本市とも情報共有を図ってまいりました。しかしながら、時間が限られているというようなこともありまして、現時点で新たな取り組みの構築までには至りませんでした。 小児科の夜間診療がより身近なところで受けられることは子育て世代の不安解消につながり、大変望まれるところであるとともに、本市にとっても有益なことであると考えております。しかしながら、今後本市が松本医療センターに小児科の初期救急医療体制の構築を検討する場合は、現在松本市が運営しております小児科・内科夜間急病センターへの影響が非常に大きいということや、まつもと医療センターの所在地が松本市であるということなどから、松本市との調整協議が不可欠であると考えます。また、まつもと医療センター自身の23時以降の二次救急医療の負担が増大しないように、また昼間の診療に影響が出ないようにというようなことの検討も必要であると考えます。 これらのことを踏まえまして、今後もまつもと医療センターの意向を確認しつつ、松本市と協働して進めることも選択肢の一つとして捉えながら検討を重ねてまいりたいと考えております。 私からは以上です。 ◎企画政策部長(高砂進一郎君) 〔登壇〕 私からは、出産・子育てサポート体制の充実についての2点、お答えをいたします。 本市は、市長マニフェストの実現、子育てしたくなるまち日本一を目指して第五次総合計画の最重要戦略として、子育て世代に選ばれる地域の創造を掲げ、若い世代が出産や子育てに希望を持てるよう、出産・子育てサポート体制の充実に積極的に取り組んでおります。 特に安心して子どもを産むことができる環境づくりとして、松本地域出産・子育て安心ネットワーク協議会を核とした広域的な産科医療体制の確保や、共通診療ノートによる健診、出産連携の推進により、子育て家庭の満足度向上につなげているところであります。 一方で現在、全国的に医師不足による弊害が顕在化してきており、特に都市と地方の地域偏在による医師不足や、産科等過酷な勤務状態にある診療科に属する医師の需給不均衡による不足が挙げられており、現下のコロナ禍がそれに拍車をかけております。 こうした経過を踏まえ、御提案申し上げました未来につなぐ医療確保基金につきましては、産科医療をはじめとした医師の確保、その他の地域医療等の充実を図ることを目的に設置するものであります。この基金は昨年の12月定例会において青柳充茂議員にお答えいたしましたとおり、まず産科医等を目指す医学生の支援を目的に創設する医学生奨学金制度の運営に活用してまいります。なお、この奨学金制度は令和4年4月の施行を目指して、現在関係部署を中心としたチームにおいて検討を進めております。 加えて団塊の世代が75歳となる2025年問題、団塊ジュニアが高齢者となる2040年問題を見据え、できる限り住み慣れた地域で安心して生活が継続できるよう、地域の医療と介護の総合的な確保が求められていることから、今後基金を活用し、地域医療・介護等の充実を図る施策を継続的に展開する予定であります。 この基金の財源につきましては、平成31年2月20日に寄付を受けました故藤牧喜美子様からの遺贈財産のうち、福祉基金に積み立てておりました2億2,900万円余を積み替えるものであり、老人福祉、広い意味での福祉に活用をという故人の御遺志にかなうものであります。 私からは以上です。 ◎建設事業部長(中野昭彦君) 〔登壇〕 私からは、4番の暮らしを支える安全なまちづくりについて、2点お答えさせていただきます。 (1)塩尻市地域公共交通計画について。 計画の概要と地域振興バスの運用についてですが、塩尻市地域公共交通計画では、暮らしを支え、ひと・まち・里を「えん」でつなぐ公共交通の実現を基本理念に掲げ、各種のアンケート調査において明確化された本市の公共交通が抱える課題の解決に向け、15の施策及び実施主体を明確にして計画を進めることとしております。 計画における公共交通利用者層のターゲットにつきましては、地域振興バスを利用している高齢者を中心とした交通弱者の生活の足を今までどおり維持していくことが最低限必要なことと考えておりますが、地域振興バスの利用者の減少が進む状況下において、公共交通を今後も継続して運行していくためには、高齢者以外にもこれまでに利用していなかった新たな利用者を確保していくことも必要であります。 このようなことから、先の横沢英一議員にお答えしましたとおり、市街地のバス路線をオンデマンド化することにより新たな利用者の掘り起こしをしたいと考えておりますし、地域振興バスの利用者のターゲットにつきましては、公共交通の利用意識の醸成を図る中で、みんなで乗って残す地域公共交通の考えを地域の皆さんに理解していただき、公共交通を利用していない方にも協力していただくことが、将来にわたってその地域の生活の足を確保していくことができるものと考えております。 次に、地域振興バスのダイヤ改正、経路の見直しに関しましては、先の横沢英一議員の御質問にお答えしたとおり、利用者のニーズに合った改正や見直しが大切でありますので、利用実態調査及びニーズ調査を行いながら慎重に進めてまいります。 次に、地域振興バスとオンデマンドバスの利用料金設定につきましては、地域振興バスは高齢者を含む交通弱者の経済的負担を考慮し、1乗車当たり100円となっており、市民にも浸透しておりますので、今後も引き続き100円を維持していく予定であります。 また、オンデマンドバスの利用料金の設定につきましては、昨年実施した実証実験に伴うアンケート調査の結果及び令和3年度に行う有償での実証実験の結果を踏まえ、利用しやすい料金となるよう慎重に検討してまいります。 次に、(2)JR塩尻駅・広丘駅駐輪場の防犯対策についてお答えをさせていただきます。 JR塩尻駅・広丘駅を利用する市民の利便性を高めるため、それぞれの駅の東口・西口の駅前広場に駐輪場を設置しております。駐輪場の防犯対策につきましては、周囲からの見通しの確保、防犯カメラなどの防犯設備の設置、自転車盗難等の犯罪発生防止のためのサイクルラックの設置などが考えられます。 現在、塩尻駅・広丘駅の駐輪場につきましては、盗難等の犯罪抑止のために、それぞれの駅に合計25台の防犯カメラを設置しております。この防犯カメラにつきましては、運用規定を定め適正な管理に努めており、犯罪捜査への協力のため警察署から捜査関係事項照会書が提出された場合に限り画像データの提供を行っております。 そのほかの防犯対策につきましては、自転車の盗難防止のためにサイクルラック等を設置しておりますが、議員御指摘のとおり、広丘駅西口の駐輪場につきましては未整備となっておりますので、盗難防止の設備や盗難防止の注意喚起看板の設置など防犯対策を講じてまいります。また、定期的な広丘交番による巡回のほか、地域の民生委員さんと防犯協会女性部の皆さんで組織された少年警察ボランティアと塩尻警察署が連携して、駅周辺での見守りを行っていただいているとお聞きしております。 いずれにいたしましても、多くの市民の皆さんが利用される駅周辺の防犯対策につきましては、防犯対策設備や注意喚起看板などの設置のほか、警察署、防犯協会、地域と連携を図る中で、安心して利用できる環境を整えてまいります。 私からは以上となります。 ○議長(丸山寿子君) 12番議員の質問を許します。 ◆12番(山口恵子君) ただいま、それぞれ御答弁いただきましたので、順を追って再質問させていただきます。 まず新型コロナワクチン接種体制についてお聞きします。16歳以上の希望する国民を対象に実施するワクチン接種は、一人一人が納得し判断できるよう情報提供が大切です。安心安全の接種体制に万全を期すことが重要であり、ワクチンの供給量、発送の時期が遅れるなど、スケジュールの変更をせざるを得ない状況でありますが、担当の職員の皆さんの任務は重要でありますので、よろしくお願いいたします。 市のコールセンターは3月3日開設しました。完全予約制になっておりますが、かかりつけ医が市外の医療機関の場合、総合病院とか大学病院がかかりつけ医になっている方がいらっしゃいます。そういった方の予約はどのようにすればよいのかお聞きします。特に重症化リスクの高い方は、かかりつけ医で接種をしたいという方が多いので、このような方はできる限り御自身の病状・体調など分かっているかかりつけ医で接種していただくことが望ましいと思いますが、対応についてお聞きします。 ◎健康福祉事業部長(青木実君) 大学病院、大きな病院は市内にはないということになりますので、市外の病院がかかりつけ医ということになろうかと思いますけれども、今回のワクチン接種は原則として住民票の所在地の市町村で接種するということになっておりますので、接種券については、市民の方については本市の接種券が送付をされます。ただ、やむを得ない事情がある場合は接種を希望する市町村、ですから、かかりつけ医の病院のある市町村にあらかじめ届出をして、そこの市町村で届出が受理されれば市外の接種も受けられますということになっております。 やむを得ない事情がどういうものかというところで、例えば出産のために里帰りしているとか、単身赴任をしているとかということもありますが、その中にも基礎疾患を持つ方が主治医のもとで接種が必要な場合というのもありますので、ただ実際のワクチンの供給体制によって、果たしてそこの市町村が速やかに接種できるかどうかというのは、そちらの判断にはなりますけれども、そういう事情のある方は事前に接種したい市町村のほうにも相談をいただくということになろうかと思います。 以上です。 ◆12番(山口恵子君) 次に、ワクチンの管理についてお伺いします。市内には超低温冷凍庫、ディープフリーザー、先ほどの御答弁では5台が設置されるということだと思いますが、ワクチンの搬送や分配は人手が必要であります。また、発熱や問診の結果、予約がキャンセルになった場合は、キャンセル待ちの対応はどのようにされるのかお聞きします。先ほど予約の時点で集団の場合、個人の場合、一応想定数をお聞きしましたけれども、キャンセルが出た場合の対応についてどのようにお考えになっているのかお聞きします。 ◎健康福祉事業部長(青木実君) 先ほどのお答えで、ディープフリーザー5台ということでありますけれども、現在、市の保健福祉センターに1台が設置されておりますが、今後4月以降順次ということで、4月、5月、6月で全部で5台という形で今予定されておりますので、それまでのワクチンの管理というのは非常に課題ということでございます。 キャンセルの対応も非常に今、悩ましいところでありまして、現在想定の中では、電話予約のときにキャンセル対応に御協力いただけるかどうかというようなことを確認したり、そういった方にキャンセルがあった場合に電話連絡等で行うというようなこと。また、LINEとかウェブでの予約がありますので、そういった方にはキャンセル情報を通知したりとか、そういったことも可能かというところで今考えておりますが、今後の大きな課題であろうというふうに考えます。 以上です。 ◆12番(山口恵子君) ワクチンに関して、1バイアル5人分ということで言われていますので、無駄にしないような体制、難しいかと思いますけれども、極力よろしくお願いいたします。 次に、予算対応についてお聞きします。ワクチン接種費用については全額国費で対応することになっていますが、市の限度額と予算の対応状況をお伺いします。3月1日、国会の衆議院予算委員会では、菅首相が公明党の北側副代表の質問に対し、目安となる上限は示しているが、各自治体でかかったお金は全て国が責任を持って支払うと御答弁されています。塩尻市の現在の状況についてお聞きします。 ◎健康福祉事業部長(青木実君) 予算計上につきましては、本年度準備費用として既に計上した部分もありますが、実際の接種そのものについては新年度予算で現在3億8,000万円余を計上させていただいておりまして、これについては国の負担金・補助金の範囲で行う想定ですけれども、限度額についても増額されるというような話もございますが、現時点ではもう限度額目いっぱい、さらに超える部分も含めての想定になっておりますので、実際今後どういう形で接種するかによりまして変わってくるかと思いますが、基本的に今の時点では、コールセンターやシステム関係の委託料ですとか、新たに雇う職員の人件費ですとか、接種機関への委託料等を想定して計上させていただいております。 以上です。 ◆12番(山口恵子君) 現在全国的に問題になっている点がございまして、超低温で保管されているファイザー製のワクチンは、接種する前に解凍して生理食塩水で希釈する必要があります。そのためのシリンジと注射針の注射器を用意しなければなりませんが、それがとても品薄で確保しにくいというような声が各自治体から上がっているようです。これに関しても2月26日、国の厚労省のほうでは接種用とともに国が配付する、現物給付するというふうに通知もされているようでありますが、今後本市の準備の状況などを確認した上で適正な対応をお願いしたいと思います。 それでは最後に、現状における問題点、今後の予測がなかなか分からない状況の中で、体制整備とかスケジュールを決めていくのがとても大変なのかなというふうに思いますが、現状における問題点、また今後検討すべきと考えていることがどのようなことなのかお聞きします。 ◎健康福祉事業部長(青木実君) 一番は情報がまだ未確定な部分、流動的な部分が大きいということでありまして、スケジュールにつきましても当初は高齢者4月1日からというところだったのが4月中になり、また4月中も今微妙な状況というようなことも出てきておりますので、こういった形で情報対応が変更が強いられるというのが一番大きいところでございます。 また、ワクチン管理、先ほども申し上げましたとおり現在のファイザー社は非常に管理が難しいんですが、今後はほかの社のものも今承認申請が上がっているところもありますので、幾つもの種類が出てくると、さらにまた管理も難しくなろうかと思います。 それから、今までも質問いただいておりますけれども、遠隔地の対応をどうするかとか、特に高齢者の皆さんは移動手段の確保が非常に課題でありますし、訪問で接種ができれば一番いいんでしょうけれども、そこら辺の対応も医師会のほうとの調整が必要になってきますので、それも課題であります。 また、高齢者が終わった後、一般の市民の方に拡大されるわけですけれども、これも対象者数が非常に今度は大人数になってまいりますので、それをできるだけ早期に接種をしていただける体制を整えるというのも検討しなければならないということで、検討すべきことが山積という状況でございます。 以上です。 ◆12番(山口恵子君) 本当に多くの課題を抱えている中での進行、体制整備をしていただくということで、安全に実施ができるようにお願いしたいと思います。 それでは、2.地域医療体制について、(1)小児の初期救急医療体制についてお伺いします。 松本市小児科・内科夜間急病センターは平成17年4月に松本市直営で開設され、当初から塩尻市民も利用しているということでございました。そこで多くの市民や親子の医療と子育てを支えていただいていることに感謝をします。そして、これからも安心して医療が受けられるためには必要な制度であると思います。 そこで塩尻市民の小児科の受診状況はいかがでしょうか、お聞きします。また、状況により二次輪番制の病院へ紹介されたケースがどのくらいいらっしゃるのか、状況が分かりましたらお聞きします。 ◎健康福祉事業部長(青木実君) 松本市の小児科・内科夜間急病センターの利用状況につきましては、令和元年度、昨年度の全体の利用者数が8,533人であります。小児科・内科両方でということになります。塩尻市がそのうち873人でありまして、全体の約1割が塩尻市ということであります。塩尻市の内訳としては、小児科にかかった方611人で、873人の約7割であります。残りが内科ということであります。 それから、救急病院等につながったというデータですけれども、これについては全体の数字しかございませんが、8,533人のうち、そこで終わって帰宅された方が8,208人ということで96.2%です。他の病院へ転送された方が325人で4%弱ということでありますので、数字的にはほとんどの方が軽症なり治療を終えてそのまま帰宅できているという状況でございます。 以上です。 ◆12番(山口恵子君) 乳幼児や小児の症状は、緊急か朝まで様子を見てよいかは子どもの年齢や体重にもより判断が違ってきます。また、吐き気や嘔吐をした場合でも、母乳やミルクの飲み過ぎということもあれば病気が原因で起きてくる場合もあり、緊急で検査や治療が必要なケースもあり、同じ症状でも対応が違う場合がございます。ですから自宅での判断は非常に難しく、また現在の核家族化や子育てを経験していない場合は、なおのこと難しい状況があります。そしてこのような場合、判断の基準や救急ガイドブックなどがありますと冷静に状況を見極める目安になります。松山市保健所で発行しているこどもの救急ガイドブックはとても参考になるので、ぜひ検討していただきたいと思います。 もう1点、こども課では毎年子育てアンケートを実施しているそうです。子どもの救急医療についてのアンケート調査、ニーズ調査をぜひ実施していただきたいと思いますが、その点についてお考えはどうでしょうか。 ◎健康福祉事業部長(青木実君) 現在、市民指標として専門医療や夜間救急医療をいつでも受けることができると感じる市民の割合、これを把握しているところでありまして、本年度については28%ということで、29年度と比べると少し減ってきている状況もあります。議員おっしゃられました、こども教育部の子育て世代を対象としたアンケートがありますので、小児医療救急についてもその中で一緒にアンケートをやっていけるように検討してまいりたいというふうに考えます。 以上です。 ◆12番(山口恵子君) 最後に、市長の見解をお聞きしたいと思います。本来ならば市内の医療機関でこのような体制が整備できれば本当に安心につながるわけであります。小児科医不足から致し方ない状況です。塩尻市に隣接する松本医療センターは二次救急の役目も果たしていますが、夜間11時を待たずに近くの医療機関で診療を受けられるように、ぜひ体制づくりを進めていただきたいと思います。一度そういった経過があるという御答弁がありましたが、塩尻市で育つ子どもたちや世代のために、市長の御尽力、ぜひ御決断をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。 ◎市長(小口利幸君) 遡れば菅谷前松本市長と、子どもをより地域で担保するために、まつもと医療センターで、お金を出すので、塩尻市の分担もしてほしいとお願いしたのが、もう十数年近くになりますかね。そんな時期でございました。 また、くしくも10年前には桔梗ヶ原病院で孤軍奮闘して、年間約400前後の分娩を担当、1人で当時は麻酔科医を自分でやりながら奮闘してくれていた山田院長が、いろんな事情から南信地区に移られた。このときも当時の健康福祉部長と近隣のあらゆる病院・大学等を一緒に回ったことが思い出されます。しかしながら、現在でも子育てしたくなるまち日本一を掲げる自らのミッションに反して、分娩施設がないのは19市中たしか2市。ちょっと古いデータですが、ちょっと最近分かりません。二つの市だと思います。そんな中から、極めて大切な未来への投資を怠ってはならないという気持ちは本当に重々思っておる次第でございます。 また、今御指摘のまつもと医療センターの前北野院長、また現小池院長に対しましても、応分の負担をさせていただきますということも含めて、子どもの命を守る体制をお願いしてきております。端的に言えば、当時私が10年前にいろんな大学あるいは病院を回った際には、1人いれば何とか、当時桔梗ヶ原病院にはまだその当時の助産師さん2人と、分娩室も担保してもらってありましたので、1人のお医者さんが確保できれば何とか再開できると淡い思いを持って走り回っていたわけでございますけれども、現在では、再三これまでお話ししておりますように、最低でも2人の小児科医と1人の麻酔科医がいないと、まともな診療はできない。ゆえに不安を抱えた若いお母さんも来られないという現況。ハードルは高くなるばかりでございまして、何ら解決方策に近づけない、本当にじくじたる思いでございます。 そんな中、多少なりとも、前回の議員の質問もございましたけれども、未来は3年、5年ではなくて永劫にあるわけでございまして、この間に、医療人を担保したいという思いから、藤牧さんの大切なお金を使わせていただいて、基金を新たに設置するわけでございます。 来年4月を待たずに、予約も結構でございますので、遡ってという表現も公務員ですからよくありますので、その辺をもし皆様方お知り合いありましたら、ぜひ早めに先行投資をしたいと私も思っておりますので、いろんなできる方策は全て使って、小児科医療のみならず、できれば産科分娩施設を夢を捨てずに一生懸命目指してまいりたいという気持ちは全く議員と同じだと思っております。 ちょっと長くなって恐縮でございますが、一般の公立病院を自治体が持った場合には、日本の黒字・赤字全部平均したら、人口1人当たり1万円の赤字が必要であるというのが日本の今の平均値でございます。ゆえに簡単に言えば、6億7,000万円の赤字を覚悟してでも市民病院を持たなきゃいけないということも一方にはデータとしてあるわけでございまして、極論すれば、これは当然議会と相談しないと、また議会軽視というようなことを言われる場合もありますので、相談して、例えば1億くらいのことが子ども・分娩施設に定年の継続的な、1年間に1億円くらいのものは拠出しても十分経営が成り立つ塩尻市でございますし、また市民の御理解もいただけるのではないかと思いながら常に研究してまいりたいと思います。 ◆12番(山口恵子君) ありがとうございます。 次、3番、出産・子育てサポート体制の充実についてお伺いします。 (1)産科医等の医学奨学金制度について。 産科医療等の医学生奨学金制度の創設事業は、こども事業部が担っていくことになるというふうにお伺いしています。こども教育部長にお聞きします。 まず具体的な制度の内容はいつ頃示される予定なのか。手続やその段取りについてのお考えをお聞きします。 ◎こども教育部長(大野田一雄君) 奨学金制度の御質問でございますので、私のほうからお答えさせていただきますけれども、この医学生奨学金制度につきましては、先ほど企画政策部長の答弁にありましたし、先ほど市長からもございましたけれども、令和4年4月の施行を目指して、現在こども教育部の教育総務課をはじめとしまして関係課のチームで今制度設計を進めているところでございます。 2月2日には1回目の会議を行いまして、この制度を将来の本市の地域医療にどのようにつなげていくか、そういった視点から現状の医療体制と今後予想される状況について意見交換を行っていまいったところでございます。次回の検討会議からは具体的な制度案を検討していくということになります。20年後も子育てしたくなるまち日本一として選ばれ続けるために、安心して産み育てられる医療環境につながるような制度となるように検討してまいりたいと、そんなふうに考えております。 この制度は、今のところ他市の状況を見る中では貸与方式で償還額の免除規定を設ける、そんなことを検討しております。また、関係条例を9月定例会に提案させていただいて、お認めをいただいた後、広報等をする中でこの事業を進めてまいりたいと、そのように考えております。 以上です。 ◆12番(山口恵子君) それでは、ちょっと制度の内容についてお聞きしたいと思います。制度の趣旨は賛同いたします。特に医学生は学費などの経済的負担が大きいわけでありまして、崇高な使命感で意欲的に学ぶ学生さんをしっかり応援していただきたいと思います。 一方、制度設計についてはなかなか難しいかなと思います。先ほど貸与型という御答弁がございましたが、対象人数や金額はどのようにするのか。特に医学生は、学生は6年間、研修期間が5年間、医師として勤務できるまでには11年から12年ほどかかるわけでありまして、返済までの期間が長いことがあります。そこで、対象者になる方の条件または返済免除の条件をどのように設定するのか、その点しっかり検討していただきたいと思います。 医学生の奨学金は、自治体や大学、病院など、おのおのが奨学金制度を設けており、指定する医療機関での勤務が条件で返済を免除するというような内容になっています。このような制度と本市の制度との併用は難しいのかなというふうに思います。また、本市で制度を創設した場合、実習病院はどのようにお考えなのか。また勤務する医療機関は医師不足が深刻な産科医等とするならば、市民が恩恵を受けられるような松本地域周辺というふうにもう指定するのかどうか。その点についてお考えをお聞きします。 ◎こども教育部長(大野田一雄君) 貸与の対象者でございますけれども、議員おっしゃるように塩尻市には公的医療機関がございませんので、松本圏域をはじめ広域的な制度として考えたいと、そのように考えております。また地域医療の担い手、特に産科医また小児科医を目指す医学生を手厚く支援していきたいと、そのように考えております。また、想定される人数でございますが、1人から2人ではなかろうかと。これはやってみないと分からないわけでございますが、年間そのように考えております。 ◆12番(山口恵子君) ありがとうございます。すみません、最後にここでもう一度市長にお伺いをしたいと思います。松本地域出産・子育て安心ネットワーク協議会は、松本医療圏の3市5村で分娩と健診施設を役割分担し、産科医不足の危機的な状況の中、取り組みをして、安心して出産できる環境を守っています。 このようなことから、本市の制度が今後地域全体の取り組みとして拡大をし、連携し、医学生の支援をしていくことが望ましいかなというふうに考えております。その先駆けとなる本市の制度ではないかなというふうに可能性を感じております。本市の制度ではありますが、地域のため重要な役割を担っており、市長のリーダーシップがさらに期待されるところではないかなというふうに思います。 この制度に対する市長の御構想、そして将来的な事業の展開について、市長のお考えをお聞きしたいと思います。 ◎市長(小口利幸君) 共通診療ノート、これは苦肉の策ではございましたけれども、現在では、日本全国モデルとまで言いませんが、少なくとも長野県内においては比較的医療水準の高いという、この中信地域においても、そのような共通診療が、特に分娩については非常にタイトですから、行われていることが評価されている制度です。 ですから、もちろん自治体で全てを賄えばいいんでしょうが、なかなかそうもいかない、先ほど樋口議員のお話ありましたように、介護人材にとってそのようになっていますから、現実に私の担当する10の特養の中で、もう木曽地域は介護人材がいない。それより前に自らの休職を担保する人材もいないという状況が来ておりますので、それまで広く含めた形、広域圏での医療人材と、先ほど部長が一部申し上げましたが、いろんな考え方があります。ありますけれど、この中信地域全体の中で医療人が確保されれば、多少は距離があっても、ドクターヘリもある時代ですから、そんなような担保できることが極めて現実的な手法だと私は思っています。 ですから3市5村、運命共同体と捉えて、そこにおける先ほど一部ありました実習体制、あるいはそこの医療に関わったならば必ずしも塩尻ではなくてもいいという、これ異論があると思いますよ。いろんな広い意味での藤牧さんの遺志を尊重しながらの制度設計が私は望ましいと思っています。 その中でも産科は特に塩尻市にとって極めて難しい課題でありますので、この部分だけは、この制度設計の中から今真剣に議論してもらっていますので、そこに任せますが、特に産科は特異点として大胆な人材育成投資を私はしてもいいのかなと今の段階では考えておる次第でございます。 もちろん御提案の御意見についても、特に安曇野、松本、塩尻は、その8自治体の中では人口を多く有する市でありますから、当然、中で議論を含めながら、共同歩調で進めていくべきテーマだと承知しております。 ◆12番(山口恵子君) ありがとうございました。 それでは次、4番、暮らしを支える安全なまちづくりについてお聞きします。 (1)塩尻市地域公共交通計画についてお聞きします。 塩尻駅前やえんぱーく前などの停留所は多方面のバスが発着するため、間違って違う路線のバスに乗ってしまったという方がいらっしゃいます。また観光客の皆さんにとっても塩尻駅前はバス停が分かりにくいため、バスルートカラーの設置やナンバリングはぜひ取り組んでいただきたいと思います。また、デジタルサイネージを整備する計画になっておりますが、バスの位置情報や到着予定時刻表など、便利な情報発信ができるようにお願いします。北部地域の拠点と広丘駅前にも、ぜひデジタルサイネージを整備していただきたいと思いますが、その点について、設置のお考えをお聞きします。 ◎建設事業部長(中野昭彦君) 今、塩尻はお話しのように塩尻駅と広丘駅ということで、二眼レフで考えておりまして、今お話しのようにデジタルサイネージ、どんな形で整備するのかということも踏まえまして、広丘駅もこれは乗降客が多いので、そのようなところも一緒の形でこれを考えていきたいというふうに思います。 ◆12番(山口恵子君) それでは次、高齢者や障がいのある方、誰でも利用しやすい、乗り降りがしやすいバス車両が望まれています。その件に関しては要望させていただきます。 もう1点、市民から要望のある中で、バス停以外のフリー降車制度を導入してほしいという高齢者の皆さんから要望をいただいております。この制度について、どのように対応されるのか、場所の設定や条件はどのように考えておられるのか、その考え方についてお聞きをいたします。 ◎建設事業部長(中野昭彦君) 今のお話のフリー降車制度ですけれども、バス停がない場所で降りられるという制度になりますので、決められた停車場所がないということで、利用者にとっては、利用される方にとっては利便性が高まるということで想定をされますけれども、一方、バスの運行する事業者にとりましては、止まる場所が分からないまま運転をしていくということもございますし、急停車とか後方車両の安全確認もその都度必要になってきますので、運行上のデメリットもそういった部分がありますので、まずはそういった制度をどういうふうに必要としている地域の方なのか、意見をお聞きしながら、これはある路線の全線という多分わけにはいかないと思いますので、必要な区間、これらを調査させていただいて、運行事業者の方にその安全性もしっかりとお聞きをする中で、降車できる例えば区間、これを定めていきたいというふうに思います。 いずれにしても、交通量の多い国道などは多分難しい話になりますので、農山村集落の交通量の少ない場所で、ちょっと荷物を持ってバス停から御自宅の帰りは距離があるところとか、そんなところの皆さんに対してフリー降車制度というのは考えていきたいなというふうに思っています。 ◆12番(山口恵子君) 市内では、国土交通省の調査で危険なバス停Aランクとされたところが6か所、Bランクが1か所ございます。指摘されている、その対応についてお聞きします。また、特に危険だと言われている広丘郵便局前、そして大門の中部電力前については、オンデマンドバスがスタートした場合は、そこの区域になるのかなというふうにも考えています。もしオンデマンドバス区域になれば危険性は回避されるというふうに考えてよいのかどうか。対応についてお聞きします。 ◎建設事業部長(中野昭彦君) 国はこれを調査、交通事業者に対して調査をしたものでございますけれども、横断歩道それから交差点の5メートル以内にバス停がある場合に、停車したバスに死角ができて交通事故を誘発する危険があるということで調査をしたものです。今お話の市内では7か所そういったバス停がございますけれども、既に3か所につきましては宗賀の洗馬駅口、それから柿沢の松金屋前、それから洗馬の釜井庵前、これについては移設をして安全性を高めております。 それから残りの4か所のバス停ですけれども、移設または廃止という方向性について、地元区それから道路管理者と調整をしておりますけれども、広丘郵便局それから中部電力のところに関しまして、今お話しのようにオンデマンドバス、例えばその区域として拡大させていただければ、ミーティングポイントがそこに幾つかできますので、横断歩道の近くから外すということが、これは可能になってまいります。 ただ、一つ、平出詰所前でございますけれども、地元ので皆さんで造っていただいた屋根つきのバス停がそこにあるもんですから、そういったものをどういった形で対応していくかということもございますので、地元の皆さんと考えていきたいと思っていますし、国では、対応ができない場合には歩行者の安全対策として注意喚起の看板を横断歩道に設置して安全確保を図ることも、これ一つだというふうに書いてございますので、そんな対応も取っていくことも対策の一つだと考えております。 以上です。 ◆12番(山口恵子君) 振興バスについて、これまでのイメージを変えることがとても重要かなというふうに思います。なかなかバスは不便という気持ちが皆さんの中にありますので、それを計画の中にありますように、意外に便利だなというふうに思っていただき、多くの方に利用していただくことが重要だと思います。免許返納前に体験をして、安心して生活ができるように市民の暮らしを支えていただきたいと思いますが、PRなどについてはどのようにお考えでしょうか。取り組みについてお伺いします。 ◎建設事業部長(中野昭彦君) 本年度実施をしたアンケート調査の中におきましても、今のお話のとおり公共交通を定期的に利用していないにもかかわらず、振興バスは利用しにくいとかという、先入観と言っては失礼ですけれども、そういった方が非常に多いというのが実際にございますので、利用しない方に対して自らが乗って残すという意識の醸成が必要であるというふうに考えております。 その取り組みの施策としては、地域とのコミュニケーションとして公共交通に関する地区講座、昨年も大分地区に入っていろんなお話をさせていただいて、意見も聞いておりますし、お話もさせていただいておりますので、そういった地区講座ですとか、あとはバスの乗り方教室、それから振興バスを利用した、活用した、地元地域の皆さんで利用していただくツアーみたいなものを、支所それから観光協会とも連携をさせていただいて開催するなど、公共交通に親しみを持って身近な存在として感じていただくような取り組みを進めてまいりたいと考えています。 ◆12番(山口恵子君) それでは、(2)のJR塩尻駅・広丘駅駐輪場の防犯対策についてお聞きします。 地域の皆さんや民生委員の皆さんや防犯協会の皆さんで日頃から見守り活動をしていただいているという御答弁でありました。本当に感謝したいと思います。自転車の盗難が発生していることは、とても残念なことであります。まずは個人個人の防犯意識が大切で、自転車の2か所に鍵をかけることや、万が一被害に遭ってしまった場合は速やかに被害届を交番や警察に提出していただくことが大切であります。ぜひ学校や様々な機会、交通安全教室などの機会に注意喚起、啓発などを行っていただきたいと思います。 本来ならば犯罪をなくしていく、犯罪がないのが一番いいわけでありますけれども、現状、実際にそういったことが発生しておりますので、安全教室などの際に注意喚起など啓発をしていっていただくことが重要かなというふうに思いますが、その点についてはいかがでしょうか。 ◎建設事業部長(中野昭彦君) 現在も交通安全教室のときに警察官の方に一緒に講師として行っていただく。そういう場合には二重ロックの必要性ですとか自転車の盗難防止の指導というのは、これは行っていただいておりますし、今お話のように自転車が盗難に遭ったとき、すぐ届出をしていただくということが一番大事ですので、防犯対策ももちろん大事ですけれども、遭ったときにはすぐ届けていただく、そんな形も取っていきたいというふうに思いますし、市の交通指導員もおりますので、小中学校に出向いた際には自転車の盗難防止、それから届出の関係も子供たちの意識の醸成をこれは図っていきたいと思っております。 以上です。 ◆12番(山口恵子君) 行政もそうですし私たち市民もそうですけれども、犯罪を未然に防ぎ安心して暮らせる塩尻市を今後も築いていただきたいと思います。 以上で全ての質問を終了いたします。ありがとうございました。 ○議長(丸山寿子君) 以上をもちまして、山口恵子議員の一般質問を終結いたします。 この際、10分間休憩します。                              午後2時23分 休憩                            -----------                              午後2時35分 再開 ○議長(丸山寿子君) それでは、休憩を解いて再開いたします。 次に進みます。5番 小澤彰一さん。 ◆5番(小澤彰一君) 〔登壇〕 小澤彰一です。議長より御指名をいただきましたので、事前の通告に従って質問させていただきます。 新型コロナウイルス感染症が県内で発生してから既に13か月がたちます。予想されていた第3波もようやく頂点を過ぎたかに見えますが、感染力の強い変種株が発生し、まだ予断を許さない状況にあります。感染防止のため、各種行事、催事がことごとく中止され、日常生活、経済活動に大きな支障が出ているとともに、医療関係者や市民生活の根幹を支える仕事に従事されている方々に多大な負担をおかけしています。一刻も早くこうした状況を脱するよう、行政、議会はもちろん、市民の皆さんとともに一丸となって努力しなければならないと考えます。 さて私は、視察も研修もままならないので、この間に1665年にロンドンを恐怖に陥れたペストの災厄を丹念に記録に当たって描いたダニエル・デフォーの「ペスト」を読了しました。360年の時を超え、当時のロンドンの状況は今回のコロナ禍における世界各地の社会状況と酷似しています。過密都市であったロンドンから地方へ避難する人々、自分や家族の感染を隠す人、自暴自棄になって感染を広げる人、封鎖された家から脱出を図る家族、デマや風評によって混乱する市民、居酒屋での会食が感染を広げていること、家族への感染を防ぐための涙ぐましい努力。 私が特に関心を持ったのは貧困層の救済でした。パン屋では窯の火が絶えることなく、パンの品切れは起こらなかったばかりでなく、市長の命令によって価格も安定していたと記録されています。市は貧困者の生活に配慮し、現金の給付を行いました。欧州には古くからノブレス・オブリージュ、裕福な者の義務という価値観があるにせよ、裕福な人々が進んで寄付を行い、困窮者救済の財源としたことなどが記録されています。 人類は様々な災厄を乗り越えるたびに、その教訓を記憶に刻んできました。人類が大自然の開発を急速に進めたのが原因だと言われていますが、直近30年の間に30近い感染症が流行したとされています。COVID-19を含む近年の災厄を今に生きる私たちはしっかりと記憶に刻み、教育や社会システムの改善に生かしていかなければならないのではないでしょうか。 前置きが長くなりましたが、こうした問題意識から質問をさせていただきます。なお、ほかの議員の方々と関心の重なるところがあり、既に御答弁いただいていることについては事前に通告した質問を取り下げる場合がありますので御了承ください。 1.市民の命と健康を守ることについて。 (1)国保楢川診療所について。 ①継続のための進捗状況について。 国保楢川診療所存続に関し、12月議会の私からの代表質問に対し、市長からは前向きな御答弁をいただきました。さらに12月の楢川地区の3人の区長による申入れ、2月の地域住民・有志による請願に対しても前向きな対応をしていただき、区長をはじめ地域住民は明るい兆しと受け止めています。 さて、市として手を尽くしていただいていることと存じますが、現時点での進捗状況を御説明ください。 ②市直営となった場合の医師募集の条件について。 本定例会に上程されている条例案が承認されれば、市が再び診療所を直営することができます。運営の主体として医師募集等もできることになりますが、その日程と募集の条件はどのように考えているのでしょうか。公表できる範囲でお示しください。 ③新年度、診療所の運営が中断するとして、その理由と不利益について。 指定管理から直営に移行するためには、幾つもの作業が必要であることは承知しています。医師募集などの期間も考えれば、移行のために一定の休止期間が生ずるのはやむを得ないとしても、一刻も早く診療所が再開されることは住民の切なる願いです。 そこで伺います。休止期間が生ずるのであれば、どの程度の期間を想定しているのでしょうか。次に、生じるかもしれない休止期間に、どのような不利益が誰に生じるのか、想定されることをお示しください。 (2)covid19ワクチン接種について。 ①シミュレーションはしているか。 本市がいち早く本格的なシミュレーションを行い、コールセンターも開設されていることは承知しています。様々な課題も明らかになっていることと思いますが、特に4月中旬以降に開始されるとされている高齢者への接種について、シミュレーションで明らかになった課題を御説明ください。 ②医療機関がなくなる楢川地区について。 高齢化率が高い楢川地区は、診療所の運営が4月から中断された場合、医療機関から孤立状態となります。シャトルバスで保健センターへという御答弁がありましたが、あまり現実的ではないように思います。3密を避けるため、バスには定員数を乗せられないことと、さらに乗降介助が必要になり、乗降に時間がかかるからです。どのように対応するのでしょうか。巡回接種や診療所利用で医療スタッフを派遣したほうが合理的ではありませんか、お答えください。 (3)コロナ禍における生活困窮者への支援について。 医療従事者、飲食業、観光産業関係者への支援は十分とは言えないまでも行われていることは承知しています。農業も含めた持続化給付金の再支給なども期待されているところです。しかしながら、実態が把握しにくい独り親家庭、不安定就労世帯、低所得高齢世帯などが一体どのような困窮状況にあるのか。想像するだけでも胸の痛む思いです。まずは調査、間を置かず即刻支援が必要です。1665年のロンドンの教訓は生かされるべきだと思います。本市の生活保護の状況について伺う予定でしたが、既に御答弁いただいているので説明は求めません。困窮者支援の体制など、市独自に実施していることがあれば御説明ください。 2.環境保全と開発について。 (1)里山整備、雑木利用について。 市内どの地点に立っても、原生林はもちろん手つかずの自然を見ることはできません。人工林、人工の風景は、手入れし活用し続けなければ荒廃するばかりです。かつて広範に存在した里山は人々の生活を支える重要な存在でした。日常生活の燃料を供給していたからです。人々は里山に具体的、現実的な価値を見いだしていたから里山は整備され続けました。マツノザイセンチュウが渡来して100年以上がたちますが、松枯れ山が問題になり始めたのは30年ほど前からです。つい最近まで枯損木があれば直ちに薪にされていたからです。生活も燃料も里山に求めなくなって、落ち葉などによる富栄養化が進み、アカマツの生育に不適切な環境が広がりました。この頃からアカマツの建築材としての需要はなくなり、同時にマツタケ収量も激減しました。生活様式の変化に伴うものだと諦めるわけにはいきません。鳥獣被害抑止のためばかりでなく、雑木が巨木になることによって、農地、道路、鉄路、電線、そして家屋への影響が広がっています。里山を放置し荒廃させるわけにはいかないのです。 市長の総括説明の中に森林適正管理事業創設の文言がありました。期待を寄せるものです。御説明ください。 (2)トレッキングコースの設置について。 高ボッチは日本有数の展望を誇る高原であり、長大な分水界を形成する本市の自然財産です。私はどんな方にも360度の眺望を簡便に味わっていただきたいというロープウエー構想は持ちながらも、最近トレッキングするコースとして生かせないかということに思い至りました。自家用車で来訪し、一、二時間散策して帰っていく観光客、それを否定するものではありませんが、本格的な自然散策の醍醐味を提供できないかという思いからです。小野から塩嶺王城、高ボッチ、片丘という連続したコースを設定するという構想です。 そこで伺います。部分的にそうした開発が進んでいることは承知していますが、現状どのようなコースがどのように整備されているのか、今後どのような計画があるのかを御説明ください。 3.次代へ残す文化財について。 (1)芸術作品について。 12月定例会で赤津部長から御答弁いただいていますが、私の時間配分の不手際で十分に伺うことができませんでした。御答弁によって著名な方々の価値ある芸術作品を多数を本市が所蔵していることを知りました。思うままに観覧できないのは本当に残念です。 さて、先日レザンホールにひな人形の展示がされていて、大変興味深く拝見しました。とてもすばらしい企画ですが、空間が狭く自然光の下なので、展示物の劣化が心配され残念でした。えんぱーく1階や総合文化センターロビーなどの展示も同様の心配があります。専用の展示スペースか、多目的であっても構わないので展示専用の建造物を設定できないか、お考えを伺います。 以上で1回目の質問を終わります。既に先行する質問への御答弁いただいている内容は御説明いただかなくても結構です。簡潔にお答えいただくようお願いいたします。 ○議長(丸山寿子君) 5番議員の質問に対する答弁を求めます。 ◎健康福祉事業部長(青木実君) 〔登壇〕 小澤彰一議員の一般質問にお答えいたします。私からは、1の市民の命と健康を守ることについてのうち、(1)国保楢川診療所についての3点、(2)のcovid19ワクチン接種についての2点、(3)コロナ禍における生活困窮者への支援についてお答えをいたします。 初めに、国保楢川診療所の継続のための進捗状況につきましては、楢川診療所の継続につきまして昨年12月に地元区長会から要望書が、また本年2月には地区住民から存続を求める請願書が提出され、楢川地区全体として診療所の継続を強く要望されていることは承知をしております。本市といたしましても診療所を継続するために関係機関等と様々な調整を図っておりますが、現時点においては4月以降の診療についてめどが立っていないというのが現状でございます。 その上で本定例会に塩尻市国民健康保険楢川診療所条例の一部を改正する条例、これを提案いたしまして、診療所の管理をこれまでの指定管理に加えて市においても実施できるよう改正をお願いしたところでございます。条例改正により手続上も市が直接診療所を運営することが可能となりますので、県のドクターバンクへ登録するなど改めて医師確保に努めてまいります。 一方で医療機関の運営から遠ざかっている市が医師や看護師、医療事務などの医療スタッフを確保し、診療所を運営するということは容易なことではないと考えております。そういったこともあり、新たに地域医療確保対策補助金、これを創設しまして令和3年度予算案に盛り込んだところであります。この補助金は楢川地区の地域医療を確保するため、楢川診療所を活用して巡回診療を行う医療機関に対しまして補助金を交付するもので、楢川診療所の診療を継続する一つの方法として考えております。 楢川地区の地域医療を確保するため診療所の継続を第一に考え、引き続き医師の確保や運営主体となる医療機関等を探す努力を続けるとともに、巡回診療等の可能性についても模索するなど、最大限努めてまいります。 次に、市直営となった場合の医師募集の条件についてでありますが、楢川診療所が市の直営となった場合は、診療所に勤務する医師は原則として市の職員として採用することになりますので、経験等を踏まえ市の条例等に基づく処遇、給与とか勤務条件になりますけれども、これを要件として募集することになると考えております。 一方で市が直接医師雇用するのではなく診療を委託する形態、これも考えられますし、これまで行っていた診療日数や診療時間を見直すことなどを含め、医師を確保するために条件等については柔軟に対応してまいりたいと考えております。 また、診療所の運営については、高齢化が進む地域の特性を踏まえ、日常的な疾病に対する一次医療に重点を置くとともに、医療スタッフ等についても現状の患者数に見合った規模に見直すなどの検討も必要と考えられますので、こういったことも進めてまいります。 次に、新年度、診療所を休止する理由と不利益についてでありますが、休止の理由につきましては、これまでも申し上げているとおり、4月以降、楢川診療所を継続するための医師または運営主体となる医療機関が確保できていないということであります。本年度、指定管理者の公募を行い、応募がなかった7月以降においても地元区長の皆さんをはじめ関係者の御協力をいただきながら医師確保に努めてまいりましたが、大変力及ばず現時点においては確保ができていないという現状であります。 4月から診療休止することについては、通院されている患者さんはじめ地元の皆様に大変御不便をおかけすることになり、不利益ということになりますので、改めておわび申し上げますとともに、御理解と御協力をお願いしたいと思います。 現在通院されている患者さんにつきましては、できるだけ不利益が生じないように、転院を希望される方には速やかに紹介状を発行するなど、円滑に転院ができる支援を行うことを現在の指定管理者にお願いしております。市にとりましても、新年度診療が行われない場合にあっても施設の維持管理、これが必要でありまして、相応の経費が見込まれますので、一日も早い診療の再開に向けて努力をしてまいりたいと考えているところであります。 しかしながら、指定管理者または常勤の医師による診療を再開するには、少なくとも1年程度準備期間が必要ではないかというふうに考えられます。休止期間がどのくらいになるかというのは明確には申し上げられませんが、その間においても何らかの診療ができるように検討はしてまいりたいと考えております。 次に、(2)のcovid19ワクチン接種についてお答えをいたします。 初めに、シミュレーションの実施につきましては、集団接種について去る3月2日に保健福祉センターにおいて職員によるシミュレーションを実施いたしました。このシミュレーションは、一つとして、受付、ワクチンの接種、経過観察及び退場するまでの一連の流れの確認。二つとして、案内看板や椅子・机等の配置状況の確認。三つとして、高齢者や付添いの方の動線や対応を確認すること。これを目的に実施いたしました。今回のシミュレーションでは、机上では想定していなかった人の滞留状況やその滞留場所、市民目線では動線が分かりにくかったことをなど、円滑な集団接種を行う上での課題を多く見つけることができました。 また、市内の医師会等の医療従事者のワクチン接種につきましては、市の保健福祉センターにおいて集団接種の方法により実施することが予定・検討されておりまして、その機会にも4月以降の住民接種を行う際に、実際に従事していただく医療関係者の皆さんとともにシミュレーションを実施できるよう調整を進めているところであります。 特に高齢者の接種につきましては、車椅子の方や体の不自由な方への対応など様々なことが想定されますので、今回のシミュレーションを通して明らかになった課題等については十分検討を重ね、必要に応じてさらにシミュレーションを繰り返すなど、本番の接種が円滑にできるよう準備を進めてまいります。 なお、個別接種につきましては、基本的にはそれぞれの接種医療機関がシミュレーションするものと考えておりますけれども、実施にあたって課題等があれば医師会等とも情報共有を図り、円滑に個別接種が進められるよう連携調整に努めてまいります。 次に、医療機関がなくなる楢川地区への対応につきましては、先の篠原敏宏議員の一般質問にもお答えしたとおりでありますが、ワクチンの移送管理に大変課題が大きいところであります。そうではありますが、例えば楢川診療所を活用した巡回接種が可能かどうか、現在、塩筑医師会等とも調整を図っているところでございます。 次に、コロナ禍における生活困窮者への支援についてですが、生活困窮者の支援につきましては、生活困窮者の自立支援法に基づいて、本市の生活就労支援センターまいさぽ塩尻において、生活の困り事や不安を相談する自立相談支援事業や家賃相当額を支給する住居確保給付金の支給のほか、家計に関する相談・指導など、家計の立て直しを支援する家計相談支援事業を行っております。 福祉課においては、直ちに就労につくことが難しい方に対して、相談支援員が就労に向けて必要な生活習慣形成の指導及び事業所での就労体験の機会を提供する就労準備支援事業ですとか、住居のない生活困窮者に対しては緊急の宿泊場所の提供や宿泊料を援助する一時生活支援事業などを行っております。 また、塩尻市社会福祉協議会においては、緊急一時的に世帯の生計維持が困難になった場合の緊急小口資金、生活の立て直しのための生活費や一時的資金を必要として自立が見込まれる世帯には総合支援資金の貸付け相談を行っております。 また、今回の新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、国においてもこれらの生活困窮者支援制度見直しや特例的な対応を行ってきておりまして、本市でもその都度、市民に周知を図ってまいりました。 そのほかには、昨年、国において緊急経済対策及び家計への支援として実施した1人10万円の特別定額給付金や、ひとり親世帯臨時特別給付金の支給をはじめ、市独自の事業としても子育てを1人で担う家庭の負担軽減の支援策として、1世帯当たり5万円のひとり親世帯生活支援金を支給しております。 生活困窮者における庁内の対応としては、くらしの相談、地域包括支援センター、各種税・市営住宅・水道等の窓口において、市民の話を聞く中で相談者が生活全般に不安や心配があると感じるケースについては、そこからまいさぽ塩尻につなげるよう、関係各課と連絡会議を通じて連携を図っておりまして、今回のコロナ禍においての生活困窮者早期発見・支援に努めているところでございます。 私からは以上です。 ◎産業振興事業部長[農政・森林担当](上條吉直君) 〔登壇〕 私からは、環境保全と開発について、(1)里山整備、雑木利用についてお答えいたします。 戦後一斉に造成された森林資源は、その多くが利用可能となり、「育てる」から「使う」時代を迎えたことから、補助制度が整備され搬出間伐が進められる一方で、搬出が困難であり採算性が合わないなどの理由から間伐材を搬出しない切捨て間伐を実施する現状もございます。切捨て間伐は森林の環境整備としては一定の効果が見込まれている一方で、切り捨てられ放置された間伐材が起因となる土石流などの災害の危険性も危惧されているところであります。 そこで、市におきましては、昨年10月の木質バイオマス発電所の稼働により新たに木材の需要が生まれたことから、平成26年度から開始されております山のお宝ステーション事業に加えまして、森林公社との連携によるバイオマス発電燃料供給事業にも取り組んでおり、個人や団体から生産される間伐材を買い取り燃料材として供給することによる、切り捨てられる間伐材の利用促進が図られるものと考えております。 また、来年度から新たに森林適正管理事業に取り組むこととしております。この事業は生活圏と隣接する森林において、土壌の健全化に資する過密林の整備や二次災害を未然に防止するため、これまで放置されてきております風倒木や枯損木の撤去、また有害鳥獣の移動経路や住みかを解消する緩衝帯整備など、防災・減災の観点から緊急を要する森林の整備を市が直接行うものでございます。 本来は山林所有者が責任を持って整備や管理を行っていただくところでございますが、状況が悪化し既に整備が困難な状態にある危険性の高い森林につきましては、地元の要望に基づき緊急性等を考慮しながら整備を進めてまいります。 このような事業展開により荒廃した森林を減少させ、かつ多面的機能の回復・維持・増進により地域住民の安心・安全な生活の確保に努めるとともに、森林資源の利用促進を重点的に取り組んでまいりたいと考えております。 私からは以上です。 ◎産業振興事業部長[産業政策・観光担当](百瀬敬君) 〔登壇〕 私からは、(2)トレッキングコースの設置についてお答えいたします。 広域的なトレッキングコースの取り組みにつきましては、岡谷市、辰野町とともに構成する塩嶺王城観光開発協議会において、塩嶺王城ロングトレイルルートとして、塩尻峠からしだれ栗森林公園、小野駅、牛首峠を抜けて日出塩駅までのルートを設定し、トレイルマップを作成し紹介している事例がございます。 広範囲にわたるトレッキングコースの新設に当たっては、コースが長いことから民有地や所有者不明の場所も多く存在し、整備には多くの時間と費用が見込まれることから、広域連携を図る中で既存の道を活用し、地域住民の皆さんによる自発的な管理がなされるなど、コスト面も考慮した上で研究してまいりたいと考えております。 近年、注目されておりますアウトドアブームを背景に、高ボッチ高原においてもトレッキングルートの見直しなどを行い、今後改定していくパンフレットやホームページ等を活用し、より分かりやすく安全にトレッキングを楽しめるように周知を図ってまいります。 私からは以上でございます。 ◎市民交流センター・生涯学習部長(赤津光晴君) 〔登壇〕 私からは、3の次代へ残す文化財、芸術作品についてお答えをいたします。 著名な画家、書家、作家などの皆様から市に寄附をいただき所蔵している芸術作品につきましては、専用保管部屋で保管をするとともに、小規模な企画展を開催し、市民の皆様の目に触れる機会を増やすよう努めているところでございます。 1点目の御質問の芸術作品の保存についてですが、小口益一様の作品は総合文化センター3階の旧図書館の閉架書庫に保存をして推す。また、瀧川照子様の大型絵画作品は総合文化センター3階西側の専用部屋、旧図書館の児童配架室でしたが、この専用部屋に保管をし、紫外線からの保護については万全でございます。さらに空調設備も備わっているため、必要に応じて温度・湿度管理を行っております。その他の作品は各施設に展示中であるか、または各施設の管理者によりそれぞれ管理がなされております。 現在、本市が所有する芸術作品について全庁的に調査中でありまして、今後早い時期に、活用をされていない芸術作品等で移動可能な作品は総合文化センター3階の専用保管部屋に運搬・集約をし、社会教育課にて集中管理を行う予定でございます。 2点目の御質問の芸術作品を定期的に展示できる場所についてですが、総合文化センターの講堂、レザンホール地下ギャラリー、市民交流センター3階多目的室の三つの部屋が可能であると考えております。それぞれ展示、ピクチャーレール設備、照明設備があり、紫外線対策、防犯対策が可能で、作品展を開催することを考慮した空間となっています。 今後についてですが、瀧川照子様の作品については企画展が実施できないか関係の皆様と調整をし、可能であれば実施をしてまいりたいと考えております。 私からは以上でございます。 ○議長(丸山寿子君) 5番議員の質問を許します。 ◆5番(小澤彰一君) ありがとうございました。診療所については本当に御努力いただいていることを承知していながら、困難な状況の中で御努力、今後もよろしくお願いいたします。 1の(1)の③の診療所運営の中断に関してです。まず、どういうところで不利益が生じるかというのは、今、部長が御答弁されたとおりだと思うんですけれども、特に日常的に服薬治療を受けている方の処方箋をどうするのかという問題があるかと思っています。これはどのように対応するのでしょうか。 ◎健康福祉事業部長(青木実君) 処方箋については、診療所に医師がいないと出せないということになりますので、紹介状により新しいところで対応していただくほかはないかなというところで今は考えております。 以上です。 ◆5番(小澤彰一君) ぜひ高齢の方が多いので不利益がないのように御配慮をお願いいたします。 もう1点は、市の不利益が出てくると思うんです。例えば一定の休止期間があることによって、医療スタッフはその間待機をするか、あるいは探すのが困難になるか。大変間を空ければ空けるほど市としては困難な状況が広がっていく。それから診療報酬など、その期間当然収入としては入らないわけですから、もし直営とする場合には、そういうものも不利益となるのではないだろうか。この点についてはいかがでしょうか。 ◎健康福祉事業部長(青木実君) 現在の指定管理の中では、診療報酬については指定管理者の収入でありますし、医療スタッフも全て指定管理者の雇用ということになっておりますので、新たに市が直営ということになると、それらも含めて全て市のほうで対応が必要となってまいりますので、まずそれを予算計上も必要になりますし、医師なり看護師なりスタッフを新たに確保していく必要が出てきますので、その辺は不利益というより課題だというふうに考えています。 以上です。 ◆5番(小澤彰一君) カルテの管理については、これは法的に多分義務づけられていると思うんですけれど、どのようにされるんでしょうか。
    健康福祉事業部長(青木実君) 現在、楢川診療所のカルテについては、電子カルテとして管理をしております。3月末で、これで指定管理が終わるんですが、その後の精算事務等はまだ残りますし、診療報酬請求もまだまだ2か月程度は遅れてきますので、その間に精算事務も出てくるということで、それについては現在の指定管理者にお願いをしております。 その現在の電子カルテシステムが直営になったときに使えるかどうかというところは、今後新たな医師が見つかれば、その医師とも相談して、どういう形がいいか考えなければいけないですし、現状では未定でありますけれども、これまでのカルテデータについてはきちんと管理していく必要はあるとは考えております。 以上です。 ◆5番(小澤彰一君) ぜひよろしくお願いします。休止期間を一日でも短く診療再開が実現できるように御努力いただくことを強く要望して次に移ります。 1の(2)の①ワクチン接種シミュレーションの件です。各自治体へワクチン分配の数字がころころ変わるので翻弄されてしまいます。安定して決まった数量が供給されない可能性が高いので、予約や接種体制の準備も大変な作業になります。 過日の答弁で1か月に1万人、先ほど山口議員の質問に対する答弁で詳細な試算が提示されました。ワクチンに限りがある限り、もっとたくさん行わなければならないと思うんですけれども、土曜日、私は8日と考えたんですが、計算上は土曜日が半日だそうですので6日間、それから平日5日間やるとして1か月で20日間、これが25の医療機関で接種するというふうに計算しても、これは実際にそちらの試算どおりにいくかどうか分かりませんが、大変な負担が医療機関にかかる。しかもほぼ全住民が実施するとすれば、御答弁にあったように11か月近くかかるという計算になります。 シミュレーションですけれども、事前の説明が当然必要ですし、それから移動や事前問診、接種手順、これは接種手順といっても医療スタッフの方、NHKでやったのを私拝見したんですけれども、医療スタッフの方は衣服の上から注射器を当てていたので、ワクチンって衣服の上からやるんだろうかと妻に言ったら笑われてしまいましたが、医療スタッフの方は比較的薄手だし半袖なんですよね。ところが、高齢の方はやはり4月、5月、6月でもまだ厚着でいらっしゃいます。当然衣服の着替えなどでも時間がかかる。それから、僅か5センチの段差でもつまずく高齢の方が多いわけですから、できたら医療機関の中へ、土足で履き替えのないような形で持っていくべきだろうと思います。 それから、感染防止のために3密を避けるという配慮が必要ですから、施設管理なども必要になってきます。当然、車椅子の方だけではなくて、介助だとか、あるいは副反応の様子を見るためにスタッフが数名やっぱり待機しなければならないだろうと思います。 本市では接種するほうもされるほうも高齢化してくる。市内の開業医の先生方も、もう既に高齢化しているわけですが、接種の流れに思いのほか時間がかかることを想定しなければなりません。接種は医師の管理のもとで看護師が行ってもいいのかもしれませんが、事前問診や副反応への処置は医師の存在が不可欠だというふうに思います。事前問診については看護師さんが行いますが、その確認はやっぱり医師が行わなければならないわけで、そうした存在が不可欠だと思うわけです。それについてはどのように考えていらっしゃいますか。 ◎健康福祉事業部長(青木実君) 先日のシミュレーションは職員のみで行わせていただいたんですが、高齢者役も職員が務めましたけれども、それでも実際に注射をするときに腕をまくったり、筋肉注射ですのでかなり肩に近いところまで出してもらわなきゃいけないということもありますし、高齢者の皆さん、車椅子の方もいらっしゃいますし、寝て打たなきゃいけないというような想定もしたりして、そうすると1時間に20人という想定はちょっと厳しいというような実際の課題も出てきております。 それで、いろんな形で事前に予診票も書いてもらったりとかで、医師の診断のところがなるべく時間を取られないように、予診の段階で課題のある場合は、そこでチェックをするというようなことも今後は考えていく必要があると考えます。 それから、本市の集団接種と個別接種、両方でという構想、もう1月の段階から塩尻モデルということで打ち出していたんですけれども、その背景にはやはり集団接種についても医師会の先生方に協力をいただかなきゃならないということになると、平日は診療があるので、そんなに集団接種のほうに人員が割けないので、個別接種も中心に考えていきたいという医師会の先生方からの意見もありましたので、そういった形での、当初は国のほうでは集団接種を主体にということがあったんですが、本市はそういう特別な事情もあって考えておりましたので、また4月の早々にできる体制ということで、あらかじめ早めの準備もしてきたところ、ワクチンの供給が思うようにならなかったということで、少しスケジュール的には遅くなっている状況もありますが、今後も本当に医療体制、松本市さんのように病院がたくさんあるわけではありませんので、医師会の先生方、それから市内の病院とも調整・連携を進めながらやっていかざるを得ないというのが実情ということで、協力いただいていて本当に感謝をしているところでございます。 以上です。 ◆5番(小澤彰一君) 本当に私も個人的に試算をしてみただけでちょっと驚くべき数字で、医師の数、看護師の数、あるいはそれをサポートするスタッフ、間に合うんだろうかという思いがありました。これから本当に長期間にわたって御苦労されることと思いますけれども、ぜひよろしくお願いいたします。 もう一つ聞きたい。これ通告はしていないんですけれども、先ほど樋口議員の質問の中で16歳以上のとありまして、ふと考えたんですが、学校の生徒、中学生はこれに該当しませんので、高校生以上についてはどのように対応されるのか考えていらっしゃいますか。 ◎健康福祉事業部長(青木実君) まだ16歳以上、高齢者の後の接種については具体的なところまで検討ができていないという実情はございますけれども、高校生につきましても市内に住所のある生徒については塩尻市から接種券、予診票が送付される。これは間違いありませんので、どこで打つかということになろうかと思いますけれども、学校での集団接種というのはちょっと想定できませんので、やはり医療機関ないしは診療所で受けていただくということになろうかと、現時点ではそういう想定になります。 以上です。 ◆5番(小澤彰一君) 私は逆に、インフルエンザだとか様々な予防接種など、定期健康診断などがありますので、学校で一括でやったほうが早いのではないかなという気がします。一定のクラス担任の先生の指導のもとに養護教諭がいて、そこに学校医の先生が派遣されれば、順番で実施をしながら希望者だけが接種をしていくという体制が整えられるし、スペースも十分にあるのではないだろうか。 ただ難点は、例えば志学館にしても田川にしても、それから特に都市大附属についても県外から通学してくる生徒がいますので、そういう対応については困難になるだろうとは思います。しかし、体制としては非常にやりやすい場所だし、それから土曜日、日曜日に当然これ集中するわけですから、高校生もやっぱり学校で平日、時間を取ってやっていただいたほうがいいのではないかなと思います。御検討をぜひしていただければと思います。 次に、1の(2)の②医療機関がなくなる楢川地区の件です。地域住民の負担が最小になるように御配慮いただきたいと思います。特に楢川地区の場合には少子高齢化が進んで高齢者世帯が増えています。つまり病院まで運んでいける子供たちが勤務しているか、あるいは遠隔地にいる、そういう状況に今あります。多くの病院の待合室の状況、私も幾つかの病院にお世話になっていますけれども、本当に待合室、高齢の方が多い。そういう中で立ったり座ったり、それすらままならないというお年寄りが非常に多くなってきています。 そういう状況からすれば、広いスペースを持つ診療所及びその周辺には、すぱーく楢川という卓球の練習場もありますので、少なくともワクチン接種では活用されるべきだと思います。これについてぜひ検討をしていただきたいなと思います。 今回のCOVID-19の診療所問題で深刻な医師不足の現状が浮き彫りとなりました。市は医師・看護師不足をどのように捉えているのでしょうか。先ほど山口議員の質問の答弁で奨学金についてのお答えがありましたので、これについて伺う予定でしたけれども、これは省かせていただきます。 それにつけても、前回の代表質問でも申し上げましたが、研修医だとか医療従事者にとって魅力ある環境づくりというのも必要ではないか。奨学金を出してここに来てほしいということも確かに一つの方法ではありますけれども、日本における医師数というのは医師免許を持っている方の数であって、教育行政などに関わっている方や、それから引退して医療に携わっていない方も全部数字の中に入っているそうです。実質的には諸外国に比べ非常に医師が少ないというのが実態です。大病院の過密労働を引退して山を見ながらのんびりと診療を行いたいと、そういうふうに思えるような環境づくり。ソサエティー5.0でも話題にしましたが、遠隔診療など最先端医療の開発の可能性も本市には十分にあると思います。国がやらないなら地方から発信をする、医師にも選ばれ続ける塩尻市のために努力していただくことを要望して、次の項目に移ります。 1の(3)生活困窮者について。これについては事前の通告をしていませんけれども、市長にぜひ御見解を伺いたいと思います。ペストやコレラのパンデミック、世界的流行によって歴史的に社会体制が大きく変わったと言われています。今回のパンデミックでは分散型社会、循環型社会への移行が既にその兆しを見せています。脱炭素、脱原発、脱プラスチック、環境負荷への限界が自分の生きているうちにやってくることに気づいた若い世代が世界中で声を上げ始めています。利潤最優先のルールなき資本主義、新自由主義とも言われていますが、この終えんではないかという識者も増えています。 ベーシックインカムなど笑い話の種にもなりませんでしたが、昨年5月には日本全土でこれが実行されました。こうした歴史の流れをどのように捉えていらっしゃるのか、市長に簡単で結構ですが、御見解を伺います。 ◎市長(小口利幸君) 非常に難しい課題で、これも見解によって個人差もあろうかと思いますが、新自由主義という言葉が当たっているのかどうか分かりませんが、行き過ぎた権利主義、責任は取らない、こういう残念ながら傾向の、これは国会議員からしてそうですから、国民全体がそんな傾向にある、これは自分1人のことをとっても否定すべからざる事実だと理解しております。 例えば昨今の小売電力の森林公社で行いましたクリーンエネルギーの売電事業も、制度設計のまずさはあるにしても、当然、新自由主義もどきの思考の上にはあり得たことですよね。それを是認できる社会になっていないということもまた日本の現状の課題であろうかと思っております。 また医療問題一つとっても、昔は医は仁術と言いましたが、今は、こんなレベルまでになって、ちょっと言い過ぎかもしれませんが、ちまたではそんな話が盛んに行われていることも事実でございます。ですから夜中に起こされて自分の生活を乱されるみたいな産婦人科医、小児科医へ敬遠されると。 私のおぼつかない勉強の中ではキューバの医療体制、これは医師に育成するまでの全金額を国が持つと。その代わり成績のいい順に自分の好きなところを選ぶと、簡単に言えば。こういう制度だそうでございます。大抵成績の一番いい子は整形外科とか外科を。これはいわゆる自分自身、医師としてのスキルの担保等を含めての志向。別にお金だけのことではないと、当然のことだと思います。そういうような、いわゆる社会主義社会における医療体制に、先ほどの話に戻って恐縮ですが、そういう体制に戻さない限り日本の医療は再生できませんという話なんです。某学部長から聞いたのも10年前、既にですよ、その時点でもそのような大きな課題があったわけでございます。 資本主義社会の全てが悪いとも思いませんし、また全体主義がすなわち国家主義なのかという点も定義が非常に、学者によって好きなことを言っていますので、正直、憲法学者もあまり信用してはいけない世の中になっていますので、難しい課題ですが、私が考える現状の日本人のありよう、これは決していいことではないということは恐らく多くの日本国民の見解ではないかと思います。 簡単に言えば個人主義に名を借りた、いわゆる利己主義ですよね。これはボーダーが大分あやふやになってきている。これは誰が悪いんではなくて、日本が歴史的にそうだんだんになってきてしまったので今があると。こう思わざるを得ない。お互いに責任があるんだとしたら、そういう見解ではないかと思っております。 まとまりのない話なので、考えを思いつくままに申し上げましたが、これもまた個人の立ち位置によって発言も思想もまた変わってきますので、それぞれが自らを律し、自らが未来を担保していくということしか地方自治が進化していく方法はないと思っております。 ◆5番(小澤彰一君) ありがとうございました。本当に今混乱している時代で、ここから新しい時代が生まれてくるんではないかなと私も思います。ぜひそうした混乱の時代に適切なかじ取りをしていただくようにお願いしたいと思います。今、市長も触れましたけれども、今政治、ガバナンスというのは統制をしていくプロセスだと思うんですが、政権がそれをガバナンスをしなければならないのに、政権内のガバナンスがまずできていないという、大変、異常な事態が日本の国で起こっているんじゃないかと私は危機感を感じています。これも大きな時代が変わっていく一つの表れではないかなというふうに思います。本当にみんなで新しいよい時代をつくっていく努力をしなければならないと思います。 それでは次の項目に移りますが、2の(1)里山整備、雑木利用についてです。里山に生えているものというのは全て燃料でした。人は価値あるものにおのずと手を入れるものです。新たな価値を里山に付加する、森林を整備する、そうするとお宝が手に入る。そういったところに投資すべきではないかなというふうに思いますが、いかがでしょうか。 現在は雑木整理といっても切り倒ししかできない。先ほど部長の答弁にもありましたが、切り倒し、切捨て間伐しかできない、あるいは切捨ての整理しかできないのが現状です。雑木は曲がりくねって太さが一定でないので、山のお宝ステーションなどで商品化しにくいのが現状です。こうした用材や燃料になりにくいアカシア、やぶを形成する灌木、山出しの際に不要な枝など、個人が軽トラなどでおのおの一定の場所に集積をして、それを移動式のチッパーでチップにすれば、それだけで価値が生まれてくるのではないでしょうか。 私もホームセンターでおもちゃのような粉砕機を購入して実験していますが、チップ化すると驚くほど速く乾燥が進みます。高級ホテルのボイラーには使ってもらえないかもしれないが、小規模発電、温浴施設などの燃料に活用することができます。そればかりでなく畑の土壌改良、林道整備などにも活用できる可能性があります。鳥獣被害の抑制になり、林道に敷き詰めることによって土砂災害の防止もでき、林道にまくことは軽微で安全な作業ですから、高齢者、学生などの雇用促進にもつながります。Fパワープロジェクトが所有するチッパーなど、大型でなくても機能すると考えます。 先ほど御説明のあった森林適正管理事業の中で、そうしたものの導入の考えはありませんか、お尋ねします。 ◎産業振興事業部長[農政・森林担当](上條吉直君) 現在のところ、そのようなチッパー導入等の考えございませんが、地域の皆さんとの協働の取り組みの中でそういった可能性も出てくるのではないかと今後検討させていただきたいと思います。 ◆5番(小澤彰一君) こうしたものをリースでもいいし独自に買ってもいいと思うんですが、大変お金がかかるものだと思います。しかし、これがあることによって里山の整備というのは格段にやっぱり進んでいくんではないかなと思います。関連しますので、その次に進みます。 2の(2)トレッキングコースの設置について。登山道整備の専門家、これは高山、3,000メートル級の登山などの登山道などを整備する専門家がいらっしゃるそうですけれど、そうした方々とボランティアによる登山道、遊歩道の整備が不可欠です。外来植物除去だけが環境保全ではありません。今提案した木質チップをまき敷いて遊歩道を整備したらどうでしょうか。適当な空き地に木材を集積し、チッパーで粉砕する。それを人海戦術で遊歩道にまき敷いていく。これは霧訪山、妙義山、鳴神山、比叡ノ山、鳥居峠、そのほかでも使えます。 林道、作業道、登山道は土がむき出しだと雨水で削られ、浸透水によって土砂崩れの原因ともなります。軽トラックに積載し人手で散布しても簡易舗装になります。これは観光課のほうですか。いかがでしょうか。 ◎産業振興事業部長[産業政策・観光担当](百瀬敬君) 今御紹介いただきましたウッドチップを活用したような事例としましては、市内におきましては平出遺跡公園、また勝弦にあります日本ど真ん中の碑の周辺の散策道、さらに洗馬小学校におきましては、ランニングコースにウッドチップを敷いて子供たちの体力増強と足の負担軽減、そんなことに役立っていると伺っております。 里山整備の際に発生したものをチップ化して、それを利用すれば、資源の有効な利活用にもなりますし、今言った整備にもなりますし、当然トレッキングの中で一番大事な道に迷わないという道しるべにもなるのではないかと考えておりますので、そういったことを研究しながら今後の整備に努めてまいりたいと考えております。 ◆5番(小澤彰一君) 私、正月の駅伝を見るのが、大相撲と一緒で大変楽しみなんですけれども、佐久長聖出身の生徒たちが頑張っていますよね。佐久長聖高校の歴代の監督の方々がウッドチップ化して自分たちの練習コースにまいてやった。やはり膝に物すごく優しいので、それがアスファルトの上を走るときにどうなのかという問題もありますが、けがをしにくい、そういう道路だろうと思うんです。 例えば木曽の上松町に赤沢自然休養林がありますけれども、あそこではやっぱり木質チップがまかれているんです。あれは地元の小中学生が分担をして、遠足がてらウッドチップを持っていってまくという、そういうことをやるんです。それで整備されているという。高校生も一部やりますけれども。 そういう中で、先ほどお話しした例えばしだれ栗のところから片丘まで一貫したそういうトレイルコースができれば、トレッキングコースができれば非常にすばらしいコースで、これはそれを利用するために多くの方が見えるんではないかなという気もします。その途中には大変美しい景観もあるし、ぜひそういうものを検討願いたいなと思います。よろしくお願いいたします。 3の(1)芸術作品について。保管でも展示でも、結露、カビなどを防ぐ、そのために温度管理だとか湿度管理は絶対の条件です。特に油絵の場合には材質はキャンバス、布地ではありますけれども、麻ですか、あれは。有機物でありますけれども、油絵そのものがコーティングをするという効果があるので、だから比較的しわ寄せには強いんだそうです。しかし、日本画だとか、それからの例えば布製のシルクに描いたものだとか、そういうものは非常に劣化が激しい。特に衣服などはすぐ色あせてしまったり破損してしまうということになりますので、ぜひこうした保管については万全を期していただきたいなと思います。 しかし、保管しておくだけでは文化財としての価値は半減してしまうわけで、鑑賞するためには紫外線対策と適度な照明、そして照明を当てるだけではなくて、その照明を当てる角度が問題になってくるというふうに言われています。そうしたものを全部兼ね備えた適切なやっぱり展示場所を提供していただきたいなと。あそこへ行けば何かが見られるんだという場所がやっぱり必要だと思うんです。 つきましては先ほど3か所御提示いただきました。しかし、これ一般的に、どの場所についても貸し館というんですか、一般の方が文化活動だとか会議などで使用されている場所なんですけれど、これについては条件を満たすんでしょうか。 ◎市民交流センター・生涯学習部長(赤津光晴君) 議員がおっしゃられたとおり、総合文化センターは3か月前予約、市民交流センターは6か月前予約、レザンホールの地下ギャラリーは1年前予約でございまして、事務局のほうで2週間くらいの企画展示をやりたいなという話が出て検討しているんですが、やはりもう既に1年前予約とかで予約済みであるということがちょっとネックになっておりまして、それで直ちに期間を定めてやるということができないというのが実情でございます。 ただ、そこは調整ができますので何とか、いい作品でございますので、2週間程度から3週間程度、土日も含めて企画展示ができないか検討したいと思います。 以上でございます。 ◆5番(小澤彰一君) ぜひ定期的に、あそこへ行くと見られるというような場所であって、今日はえんてらす、来月は総文の講堂というのでは困りますし、総文の講堂は特にああいう広いきちんとした会場というのはなかなかないもんですから、いろんな方がいろんな目的であそこを使用されるんです。だからぜひそういう場所を決めて、今度新しくできるであろう自然博物館や、あるいは歴史博物館、そういうものの中にもこういうことをちょっと検討の課題に入れていただければありがたいなというふうに思います。 さて私のほうからの質問、以上ですけれども、失礼しました。もう一つありました。美術館だとか博物館を設置しというと採算が取れない。事実、私が調べてみると、ほとんどが赤字なんです。私の知っている限りでは馬籠宿の藤村記念館、これだけが黒字なんだそうです。あれは地域住民の方がみんなで石を運び、材料を運び、お金を出し合って造って、非常にあそこへ来る方々は島崎藤村のそういう記念物について関心があって来ていらっしゃると。 そういうことで採算が取れるんだそうですが、基本的には赤字だ。赤字で私は当然だというふうに思います。しかし、これらは市の文化的なステータスとなるもんですから、今後も市民の皆さんの文化への関心をさらに醸成されることを要望しておきたいというふうに思います。 さて、これで質問を終わりにしますけれども、今年度退職される部長の皆様には、長年本市の発展に御尽力いただいたことに対し、この場をお借りして本当に心から御慰労申し上げます。また、4月から新たな道を歩まれることと存じます。様々な局面で長年培った知見や経験、それを生かして活躍されることを御祈念申し上げます。 これで私からの一切の質問を終わります。 ○議長(丸山寿子君) 以上をもちまして、小澤彰一議員の一般質問を終結いたします。 お諮りいたします。本日の本会議はこれにて延会としたいが、これに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(丸山寿子君) 御異議なしと認めます。よって、本日の本会議はこれにて延会といたします。誠にお疲れさまでした。                              午後3時39分 延会...